ソー・ホワット_(マイルス・デイヴィスの曲)とは? わかりやすく解説

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ソー・ホワット (マイルス・デイヴィスの曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/12 13:35 UTC 版)

ソー・ホワット」(英語: So What)は、マイルス・デイヴィス作曲のジャズナンバー。1959年にレコーディングされたアルバム『カインド・オブ・ブルー』のA面1曲目の楽曲である[1]1961年にはエディー・ジェファーソン英語版によって歌詞が付けられ、歌唱された[1]

解説

ジャズ界は1950年代末から1960年代初頭にかけてハード・バップからモード・ジャズへと変化したのであるが、本曲はジョン・コルトレーンの「インプレッションズ」と共にモード・ジャズ黎明期を代表する曲である[1]

曲名はマイルス・デイヴィスの口癖でもあり、「だから何なんだ」というくらいの意味合いである[1]

『カインド・オブ・ブルー』収録のマイルス・デイヴィスによるソロパートの完成度は高く、後に複数の管楽器によって再現された[1]。1960年代にはマイルス・デイヴィス自身によっても何度も本曲を取り上げており、テンポは次第に速くなり、ソロも過激になっていった[1]

1961年には歌手のエディー・ジェファーソンが自作詞でボーカルナンバーとした[1]

近年でも様々なDJサンプリングの元ネタとして本曲を使用している[1]

評価

一般的には『カインド・オブ・ブルー』収録の本曲や「フラメンコ・スケッチ」はマイルス・デイヴィスが当時目指していたモード奏法(モード・ジャズ)を随所で聴くことができる充分な出来と言える[2]。収録に参加したメンバーの全員が達人の域に達していた証拠として『カインド・オブ・ブルー』の楽曲を挙げることもできる[2]

しかしながら、マイルス・デイヴィス本人は自身が想定していた「フィーリング」を表現できていなかったとして『カインド・オブ・ブルー』を失敗作としている。なお、『カインド・オブ・ブルー』はマイルス・デイヴィス本人の評価とは異なり、大ヒットとなっている[2]

代表的なカバー収録アルバム

上述のようにマイルス・デイヴィス自身も何度かカバーしているが、ここではマイルス・デイヴィス以外の物を挙げる。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m 「ソー・ホワット」『ジャズ・スタンダード名曲徹底ガイド 名曲200/決定盤CD 880』 上、音楽出版社、2004年、170頁。ISBN 978-4900340930 
  2. ^ a b c 清水輝彦「「カインド・オブ・ブルー」」『自身のためのレクイエム ―ビル・エヴァンズのジャズ美学―』青山ライフ出版、2017年。 ISBN 978-4864502603 



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