スプリーミ=マエストリ=ペルフェッティとは? わかりやすく解説

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スプリーミ=マエストリ=ペルフェッティ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/30 04:36 UTC 版)

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スプリーミ=マエストリ=ペルフェッティイタリア語: Sublimi maestri perfetti)は、19世紀前半に北イタリアに興った革命的秘密結社急進的な立憲自由主義(憲法に立脚する自由主義)を掲げ、小規模な秘密結社を従えるなどイタリア統一運動初期に影響力を持った。

名称

フィリッポ・ブオナローティ
(画)フィリップ=オーギュスト・ジャンロン

スプリーミ=マエストリ=ペルフェッティはイタリア語で「完全志向の親方たち」を意味している[1]。ここでいう親方とは石工のことを指しており、秘密結社になる前の前身が石工組合であったフリーメイソンの影響を強く受けていると考えられる。実際に所属していたメンバーはフリーメイソンと何らかの関わりを持っていた。

歴史

カルボナリアポファジーメニと比べるとより早い時期に活躍した組織の為、断片的な資料しか残っておらず詳しい歴史は不明である。1800年代フィリッポ・ブオナローティによって設立されたのがその起源と考えられ[2]トリノを本拠地としていた[1]

1818年にはジュネーヴに本拠地を置きピエモンテに勢力を拡大していた秘密結社アデルフィア (秘密結社)イタリア語版を吸収。また同じくピエモンテロンバルディアで勢力を広げる結社「フェデラーティ」や、ロマーニャの「トゥルバ」を指導下に従えた[1]。さらには後のナポリ革命ピエモンテ革命中部イタリア革命などで主導的役割を果たす事になるがまだ勢力が弱かったカルボナリの北イタリア支部をその指導下に組み入れており、百日天下で活躍したフランス人アレクサンドル・アンドリアンフランス語版などがブオナローティに引き入れられる形で加入して、北イタリア最大の秘密結社の一つとなった[1]

1820年頃にはピエモンテと連携して決起を企んでいたロンバルディア貴族のフェデリーコ・コンファロニエリイタリア語版伯とも交流を持ち、その蜂起への参加を検討していた[3]

1821年にはカルボナリが大きく関与したピエモンテ革命が発生するが、その始まりは3月9日のグリエルモ・アンサルディイタリア語版将軍の決起であり、この最初の決起時点ではカルボナリよりもスプリーミ=マエストリ=ペルフェッティと、その指導下にあったフェデラーティがその煽動に大きく関与していた[4]

しかしピエモンテ革命の失敗以後、イタリアではその反動でより政治的思想がより苛烈に弾圧されるようになり、スプリーミ=マエストリ=ペルフェッティは姿を消した。弾圧を生き残ったカルボナリに合流した者もいた。

脚注

  1. ^ a b c d 森田鉄郎『イタリア民族革命‐リソルジメントの世紀』 55-56ページ
  2. ^ BUONARROTI, Filippoイタリア辞典 (イタリア語)
  3. ^ LA STORIA OSCURA-Presenze massoniche vercellesi fra Settecento ed Ottocento(イタリア語)
  4. ^ 森田鉄郎『イタリア民族革命‐リソルジメントの世紀』 74ページ

関連項目




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