ジョヴァニ・ンペシ・ペリカールとは? わかりやすく解説

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ジョヴァニ・ンペシ・ペリカール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/04 22:55 UTC 版)

ジョヴァニ・ンペシ・ペリカール
Giovanni Mpetshi Perricard
2023年全米オープンでのジョヴァニ・ンペシ・ペリカール
基本情報
フルネーム Giovanni Mpetshi Perricard
愛称 ジオ(Gio)
国籍 フランス
出身地 同・リヨン
生年月日 (2003-07-18) 2003年7月18日(21歳)
身長 203cm
体重 98kg
利き手
バックハンド 片手打ち
ツアー経歴
デビュー年 2021年
ツアー通算 2勝
シングルス 2勝
生涯獲得賞金 2,348,953 アメリカ合衆国ドル
4大大会最高成績・シングルス
全豪 1回戦(2025)
全仏 2回戦(2025)
ウィンブルドン 4回戦(2024)
全米 1回戦(2024)
4大大会最高成績・ダブルス
全仏 1回戦(2023-25)
全米 1回戦(2024)
キャリア自己最高ランキング
シングルス 29位(2025年2月24日)
ダブルス 207位(2025年6月23日)
2025年7月4日現在

ジョヴァニ・ンペシ・ペリカール(Giovanni Mpetshi Perricard, フランス語発音: [ʒɔvani m͡pɛtʃi peʁicaʁ]; 2003年7月18日 - )は、フランスリヨン出身の男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス29位、ダブルス207位。これまでにATPツアーでシングルス2勝を挙げている。身長203cm、体重98kg。右利き、バックハンド・ストロークは片手打ち。

選手経歴

ジュニア時代

ペリカールはギスラン・ムペトシとシルヴィー・ペリカールの子としてリヨンで生まれた。父親はコンゴ人の元セミプロサッカー選手、母親は元バレーボール選手である。ペリカールにはアリアンヌとダフネという2人の姉妹がおり、ダフネもテニス選手である。

2021年 全仏ジュニアダブルス初優勝

2021年全仏オープン男子シングルスジュニア英語版では同胞のアルトゥール・フィスとペアを組み、ジュニアグランドスラムダブルス初優勝を果たした。同大会のシングルスではペアを組んだフィスに準決勝で6-3, 3-6, 6-7(5)の熱戦の末に敗れ、ベスト4を記録した。同年にプロ転向となり、フューチャーズをメインに下部大会を巡り、7月の「ITFフランスF10」では決勝でフィスに6-3, 4-6, 7-6(4)で破り、フューチャーズ初優勝を果たした。年間最終ランキングは597位。

2022年

昨年度同様、フューチャーズをメインに出場し、フューチャーズで2度の準優勝を飾った。年間最終ランキングは370位。

2023年 チャレンジャー初優勝

2023年全米オープンでのジョヴァニ・ンペシ・ペリカール(1)

2023年レオン・チャレンジャー英語版では決勝でフアン・パブロ・フィコビッチ英語版を6-7(5), 7-6(6), 7-6(3)の逆転で熱戦を制して、ATPチャレンジャーツアー初優勝を果たした。5月の全仏オープンにはワイルドカード(主催者推薦)で本戦初出場をするも、1回戦のジェナロ・アルベルト・オリヴィエリ英語版戦で6-7(3), 6-4, 6-4, 5-7, 1-6のフルセットの熱戦を制することができずに初戦敗退となった。6月のリベマ・オープンでは予選2試合を制して、ワイルドカードなしでのATPツアーに初参戦となるも、ジョーダン・トンプソンに4-6, 6-7(3)のストレートで初戦敗退となった。全米オープンでは予選2回戦敗退。10月のヨーロピアン・オープンでは予選2試合を勝ち抜き、本戦1回戦でロベルト・カルバレス・バエナを0-6, 6-3, 7-6(4)の逆転で破り、初戦突破。2回戦ではダビド・ゴファンを7-5, 6-3のストレートで破り、ベスト8進出を果たす。準々決勝ではアレクサンダー・ブブリクに4-6, 6-4, 2-6で敗れた。年間最終ランキングは205位。

2023年全米オープンでのジョヴァニ・ンペシ・ペリカール(2)

2024年 ツアー初優勝 トップ30入り

リヨン・オープンではワイルドカード(主催者推薦)で出場する。当時世界ランキング117位であったものの、1回戦でロレンツォ・ソネゴを6-3, 6-4、2回戦では西岡良仁の棄権により不戦勝でベスト8進出。準々決勝でユーゴ・ガストンを6-4, 4-6, 6-3、準決勝で第2シードのアレクサンダー・ブブリクを6-4, 7-5で撃破してツアー初の決勝に駒を進めた。決勝では第6シードのトマス・マルティン・エチェベリーを6-4, 1-6, 7-6 (7)で破り、ツアー初優勝を果たした。大会後には「クレイジーで、とてもいい決勝だった。第2セットは劣勢だったけど、なんとか挽回できた。この大会で優勝できてとても嬉しい。それにローラン・ギャロスに向けて大きな自信になったよ」と語った[1]

2024年スイス・インドアでのジョヴァニ・ンペシ・ペリカール

10月末のスイス・インドアでは1回戦でジェームズ・ダックワーク英語版を7-6(4), 6-3、2回戦でフェリックス・オジェ=アリアシムを6-1, 7-6(1)、準々決勝でデニス・シャポバロフを6-7(7), 6-3, 7-6(6)、準決勝でホルガ・ルーネを7-6(6), 6-4でそれぞれ下して決勝進出。決勝ではベン・シェルトンを6-4, 7-6 (4)のストレートで下し、試合時間1時間26分で見事な優勝を果たした。また、ATPツアー500で初のタイトル獲得するとともに、ツアー2勝目を挙げた。大会後には「このような大会で優勝するなんて本当に素晴らしい。自分にとっては初めてのことだ。今日の自分、そして過去5日間の自分を誇りに思えるし、ただただ幸せだ。ここで優勝できるなんて本当に素晴らしい。厳しい1ヵ月だったけど、やっぱり勝利があると全てが報われるね」とコメントした[2]。続くパリ・マスターズではワイルドカードにより初出場を果たす。1回戦でティアフォーを6-7(5), 7-6(4), 6-3で破るも、2回戦でカレン・ハチャノフに7-6(12), 1-6, 4-6で敗れたものの、大会後の11月4日には世界ランキング30位となり、トップ30入りを果たした。年間最終ランキングは31位。

2025年

年始のブリスベン国際ではプロテクトランキング(負傷などにより長期離脱した選手の救済措置)を利用し、出場した元世界ランキング13位のニック・キリオスに7-6(2), 6-7(4), 7-6(3)の激闘の末に初戦を突破[3]。2回戦でフランシス・ティアフォーを6-4, 7-6(4)、準々決勝でヤクプ・メンシークを7-5, 7-6(5)でそれぞれ下して、ベスト4進出するも、準決勝でライリー・オペルカに3-6, 6-7(4)のストレートで敗れた。全豪オープンでは第30シードとして出場。1回戦では同胞の先輩であるガエル・モンフィスに6-7(7), 3-6, 7-6(6), 7-6(5), 4-6のフルセットの熱戦の末に惜敗した。5月の2025年BNPパリバ・プリムローズ・ボルドー英語版では決勝でニコロズ・バシラシビリを6-3, 6-7(5), 7-5で破り、ATPチャレンジャーツアー5勝目を挙げた。全仏オープンでは第31シードとして出場。1回戦でジズー・ベルグス英語版を4-6, 6-3, 7-6(5), 6-4の逆転で破り、大会初勝利を挙げた。2回戦ではダミル・ジュムールに6-7(4), 3-6, 6-4, 4-6で敗れた。迎えたウィンブルドン選手権では第5シードのテイラー・フリッツに7-6(6), 7-6(8), 4-6, 6-7(6), 4-6の2セットアップの大熱戦の末に初戦敗退となるも、この試合の第1ゲームの3ポイント目にフリッツのボディに放ったサーブが時速246キロを計測し、爆発音のような打球音とともに繰り出されたサーブに会場はどよめき、驚異的な大会史上最速のサーブスピードの記録を樹立した[4]

プレースタイル

身長203kmからサービスエースを量産できるビックサーブが最大の武器。ファーストサーブの平均速度は217km、セカンドサーブでも198kmと両サーブにおいて速度差が少ないのが特徴である。2025年ウィンブルドン選手権において、246kmのサービスを放ったことで大会最速記録を塗り替えた[5]

ATPツアー決勝進出結果

シングルス: 2回 (2勝0敗)

大会カテゴリ
グランドスラム (0–0)
ATPファイナルズ (0–0)
ATPツアー・マスターズ1000 (0–0)
ATPツアー500 (1–0)
ATPツアー250 (1–0)
サーフェス別タイトル
ハード (1–0)
クレー (1–0)
芝 (0–0)
結果 No. 決勝日 大会 サーフェス 対戦相手 スコア
優勝 1. 2024年5月25日 リヨン クレー トマス・マルティン・エチェベリ英語版 6-4, 1-6, 7-6(7-4)
優勝 2. 2024年10月27日 バーゼル ハード (室内) ベン・シェルトン 6-4, 7-6(7-4)

成績

シングルス

略語の説明
 W   F  SF QF #R RR Q# LQ  A  Z# PO  G   S   B  NMS  P  NH

W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし.

グランドスラム大会

大会 2020 2021 2022 2023 2024 2025 通算成績
全豪オープン A A A A Q3 1R 0–1
全仏オープン Q1 Q1 A 1R 1R 2R 1–3
ウィンブルドン NH A A A 4R 1R 3–2
全米オープン A A A Q2 1R 0–1

大会最高成績

大会 成績
ATPファイナルズ A 出場無し
インディアンウェルズ 3R 2025
マイアミ 2R 2025
モンテカルロ 1R 2025
マドリード 1R 2025
ローマ 1R 2025
カナダ Q1 2024
シンシナティ 1R 2024
上海 1R 2024
パリ 2R 2024
オリンピック A 出場無し
デビスカップ A 出場なし

脚注

  1. ^ 「20歳新星がツアー初V「大きな自信」」”. YouTube (2024年5月26日). 2024年5月26日閲覧。
  2. ^ 「剛腕の21歳、初のATP500制覇」”. YouTube (2024年10月28日). 2024年10月28日閲覧。
  3. ^ 「キリオス 復帰戦で大激闘も惜敗」”. tennis365 (2024年12月31日). 2024年12月31日閲覧。
  4. ^ 「ウィンブルドン史上最速サーブ記録誕生、時速246キロ 爆音に会場どよめき<男子テニス>」”. yahoo news (2025年7月1日). 2025年7月1日閲覧。
  5. ^ 「これもう現役最速サーブだろ…」”. YouTube (2025年7月2日). 2025年7月2日閲覧。

外部リンク




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