ジャン・ド・ヴォゼルとは? わかりやすく解説

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ジャン・ド・ヴォゼル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/07 05:17 UTC 版)

ジャン・ド・ヴォゼル(Jean de Vauzelles, 1495年? - 1557年?)は、フランス詩人翻訳家。著書では本名を書かずに、銘句「真の熱情で D’un vray zèle」を筆名代わりとすることがまま見られた。

生涯

リヨンで生まれ、イタリア法学博士号司祭の資格を手に入れた。

フランスに戻ってからは、サン=ロマンの主任司祭に任命され、後にフランス王フランソワ1世の礼拝堂司祭にも任命されている。

詩人クレマン・マロモーリス・セーヴの知人であり、自身でも作詩を多く行った。ちなみに、兄マチュー・ド・ヴォゼルの妻はセーヴの妹クローディーヌである。

彼の詩の中で最も知られるのは、『死神の幻影と飾られた顔』である。これは、ハンス・ホルバインによる51枚の木版画に合わせて四行詩を並べたもので、エンブレム・ブックの一つである。

ヴォゼルはナヴァル王妃マルグリットとも接点があり、しばしば詩を捧げていた。また、マルグリットの劇作品には、ヴォゼルが協力したものがあった可能性も指摘されている。

翻訳家としては、イタリア人作家ピエトロ・アレティーノの作品の翻訳を手掛けた。ヴォゼルはアレティーノの作品を多く訳しているが、これは、両者に交流があり、かつヴォゼルの翻訳を評価していたアレティーノが、ヴォゼルの許に新作を送っていたためである。ヴォゼルが翻訳を手掛けたアレティーノの作品は、フランス王宮でも受け入れられ、アレティーノの知名度の向上に貢献していた。

書誌

自著

  • 『四人の福音書記者の福音的歴史』(リヨン、1526年)
  • 『王太子の入市 L’entrée de Monseigneur le Dauphin』『王妃の入市 L’entrée de la Reine 』(リヨン、1533年)
  • 『死の紋章 Blason de la mort』(リヨン、1537年)
  • 『死神の幻影と飾られた顔 Les simulacres et histories faces de la mort』(リヨン、1538年)

翻訳

いずれも原著はアレティーノの著作である。

  • 『イエス・キリストの人間味 Trois livres de l'Humanité de Jésus-Christ 』(リヨン、1539年)
    後にピエール・ド・ラリヴェが復刻している。
  • 『イエス・キリストの情熱』(同上)
  • 『懺悔の七つの聖詩 Les sept psaumes de la penitence 』(パリ、1541年)
  • 『創世記 La Genèse 』(リヨン、1542年)

備考

冒頭に記載した没年は通説によるものだが、同時代の占星術師ノストラダムスの著書では、1561年頃にヴォゼルと書簡を交わしたことが語られている。これが事実なら、没年は通説よりもやや後になる。

脚注


参考文献

  • Georges Grente/ Michel Simonin (direction), Dictionnaire des lettres françaises: le XVIe siècle, Paris, 2001
  • Hoefer(direction), Nouvelle biographie universelle depuis les temps les plus reculés jusqu'à nos jours, Tome 46, Paris, 1866
  • Ludvic de Vauzelles, "Notice sur Jean de Vauzelles", Revue du Lyonnais, T.13, 1872
  • Pierre Brind’Amour, Nostradamus Astrophile, Ottawa, 1993

ジャン・ド・ヴォゼル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/22 14:32 UTC 版)

ノストラダムス関連人物の一覧」の記事における「ジャン・ド・ヴォゼル」の解説

詩人ノストラダムス交流があり、アンリ2世死後、その詩をノストラダムス予言していたことを誉める内容書簡送ったようである。

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