ジェイムス・ブラッド・ウルマーとは? わかりやすく解説

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ジェイムス・ブラッド・ウルマー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/12 17:17 UTC 版)

ジェイムス・ブラッド・ウルマー James Blood Ulmer
基本情報
出生名 Willie James Ulmer
別名 Damu Mustafa Abdul Musawwir
ジャンル ジャズ、ハーモロディクス、free funk, electric blues, avant-funk[1]
担当楽器 ギターヴォーカル

ジェームス・"ブラッド"・ウルマー(James "Blood" Ulmer、1940年2月8日 - )は、アメリカのジャズ、フリー・ファンク、ブルースのギタリスト兼歌手。彼のギターサウンドは「ギザギザ」や「刺すような」と形容され、歌声は「ざらついたソウルフル」と評されている。

来歴

ウィリー・ジェームス・ウルマーは、サウスカロライナ州セント・マシューズで生まれた。1959年から1964年までペンシルベニア州ピッツバーグで、1964年から1967年までオハイオ州コロンバス地域で、ソウル・ジャズのアンサンブルで活動を始めた。1964年にはオルガニストのハンク・マーと録音を行っている(1967年リリース)。1971年にニューヨークに移り、アート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズ、ジョー・ヘンダーソンポール・ブレイラシッド・アリラリー・ヤングらと共演した。

1970年代初頭、ウルマーはオーネット・コールマンのバンドに参加し、広範囲にわたる録音やツアーを行った初のエレクトリック・ギタリストとなった。ウルマーはコールマンを主要な影響源として挙げており、コールマンのフュージョン志向の録音におけるエレクトリック・ギターの採用は、ウルマーの影響によるもの。

アーサー・ブライスのコロムビア・レコードからリリースされたアルバム『Lenox Avenue Breakdown』(1979年)と『Illusions』(1980年)に参加した後、ウルマーは同レーベルと契約し、『Free Lancing』『Black Rock』『Odyssey』の3枚のアルバムをリリースした。特に『Odyssey』は、ドラマーのウォーレン・ベンボウとヴァイオリニストのチャールズ・バーンハムとのトリオ編成で、批評家のビル・ミルコウスキーから「avant-gutbucket」と評され、「スキップ・ジェイムスアルバート・アイラーがミシシッピ・デルタでジャムセッションをしているようなイメージを喚起する」と述べられた。

1980年頃にミュージック・リヴェレーション・アンサンブルを結成し、最初の10年間はデヴィッド・マレイと共同で率い、その後も1990年代まで活動を続けた。後期のバンドには、アーサー・ブライス、サム・リヴァース、ファラオ・サンダースジョン・ゾーンらが参加した。1980年代には、サックス奏者のジョージ・アダムスと共にクァルテット「ファランクス」を共同で率いた。また、ヴァーノン・リードのプロデュースによるブルース志向のアルバム『Memphis Blood』『No Escape from the Blues』『Bad Blood in the City』『Birthright』などをリーダーとして録音している。

2009年にはレーベル「American Revelation」を立ち上げた。2011年春には、ジェームス・カーターのオルガン・トリオにスペシャルゲストとして参加し、トランペット奏者のニコラス・ペイトンと共にニューヨークのブルーノートで6夜連続の公演を行った。

ディスコグラフィー

リーダー作品

  • 『Tales of Captain Black』(1979年)
  • 『Are You Glad to Be in America?』(1980年)
  • 『Free Lancing』(1981年)
  • 『Black Rock』(1982年)
  • 『Odyssey』(1983年)
  • 『Part Time』(1984年)
  • 『Live at the Caravan of Dreams』(1986年)
  • 『America - Do You Remember the Love?』(1987年)
  • 『Blues Allnight』(1990年)
  • 『Revealing』(1990年)
  • 『Black and Blues』(1991年)
  • 『Blues Preacher』(1993年)
  • 『Live at the Bayerischer Hof』(1994年)
  • 『Music Speaks Louder than Words』(1995年)
  • 『Plays the Music of Ornette Coleman』(1996年)
  • 『Harmolodic Guitar with Strings』(1997年)
  • 『Reunion』(1997年)
  • 『Forbidden Blues』(1998年)
  • 『Memphis Blood: The Sun Sessions』(2001年)
  • 『Blue Blood』(2001年)
  • 『No Escape from the Blues: The Electric Lady Sessions』(2003年)
  • 『Guitar Music』(2003年)
  • 『Back in Time』(2005年)

脚注




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