クーテキー・レビッチ式とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > クーテキー・レビッチ式の意味・解説 

クーテキー・レビッチ式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 06:00 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

クーテキー・レビッチ式(クーテキー・レビッチしき、: Koutecký–Levich equation)とは、電極反応により電極に流れる電流の測定値を、反応速度論および反応物物質移動との関係でモデル化する方程式である。

Koutecký–Levich式をあらわすグラフ。 電流の測定値を速度論的電流と物質移動電流の関数としてあたえる。

Koutecký–Levich式は次のように書ける[1]

Koutecký-Levichプロット。測定電流の逆数を縦軸、角速度の平方根の逆数を横軸、にとってプロットする。回帰直線のy切片は反応電流の逆数1/iKを与える。

ここで、変数は以下のように定義した。

さまざまな回転速度において電流を測定した実験データをKoutecký-Levichプロットと呼ばれる図にすることで、反応電流を外挿することができる。Koutecký-Levichプロットは測定電流の逆数を縦軸に、角速度の平方根の逆数を横軸にとった散布図である。このプロット上で回帰直線のy切片を求めることにより反応電流が得られる。このy切片は回転速度を無限大とした極限に相当し、すなわち物質移動による制限がない極限を与える。したがって、Koutecký-Levich分析により反応定数ko対称性因子英語版αといった速度論パラメータを決定することができる。

出典

  1. ^ a b Bard, Allen J.; Faulkner, Larry R. (2000). Electrochemical Methods: Fundamentals and Applications. New York: J. Wiley and Sons. ISBN 0-471-04372-9 
  2. ^ a b 太郎, 衣本; 裕久, 山田 (2011). “対流ボルタモグラム(1)酸素還元(rrde)”. Electrochemistry 79 (2): 116–121. doi:10.5796/electrochemistry.79.116. https://www.jstage.jst.go.jp/article/electrochemistry/79/2/79_2_116/_article/-char/ja/. 
  3. ^ 悠子, 横山; 晃平, 宮崎; 武志, 安部; 健司, 加納 (2020). “電極触媒反応のrdeの電流-電圧曲線の解析法に関する一考察”. Review of Polarography 66 (2): 77–84. doi:10.5189/revpolarography.66.77. https://www.jstage.jst.go.jp/article/revpolarography/66/2/66_77/_article/-char/ja/. 
  4. ^ Levich, V. G. (1962). Physicochemical Hydrodynamics. Englewood Cliffs, N.J: Prentice-Hall. ISBN 0136744400 



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  クーテキー・レビッチ式のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「クーテキー・レビッチ式」の関連用語

クーテキー・レビッチ式のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



クーテキー・レビッチ式のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのクーテキー・レビッチ式 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS