クララム・インディアン・ドッグとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 自然 > 生物 > 哺乳類 > 犬の品種 > クララム・インディアン・ドッグの意味・解説 

クララム・インディアン・ドッグ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/24 09:19 UTC 版)

クララム・インディアン・ドッグ(英:Clallam-Indian Dog)とは、アメリカ合衆国及びカナダ原産の毛用犬種である。北西部のインディアンのクララム族によってのみ飼育されていた珍しい犬種である。

歴史

スペイン人アメリカ大陸にやってくる以前から存在していた犬種だが、生い立ちについては資料がなく、クララム族の人々にさえも知られていないため全ては謎に包まれている。現アメリカとカナダの国境地帯で生活していたクララム族によって飼育されていた犬種で、もとから他のインディアンが作り出した犬種に比べて非常に希少な犬種であった。最盛期でも40〜50匹程しか存在していなかったことが記録に残されている。

クララム・インディアン・ドッグはコートを定期的に刈り取り、毛を紡いで糸にしてブランケット帽子洋服を作るのに使われていた。生活のために欠かせない犬種で、かつてはこの犬がいなければ洋服を作れなかったためとても大切にされていた。19世紀になると本種を描いた絵画が製作され、他地域にも知られるようになった。然し、貧しさや白人との交易でインディアン社会に他地域から安価な糸やブランケットが入ってくるようになると需要が減り、19世紀後半に絶滅してしまった。

特徴

コートは羊毛のように密度が高く、巻き毛になったロングコートである。これは刈り取らなければどこまでも伸びるため、シャギーコート(むく毛)と言ってしまっても過言ではない。毛色はホワイトかミルクのみといわれている。一見すると総合的な外見はプードルにも似ているが、マズルは尖っていて頭部はそれよりもやや長く、血統的なかかわりはない。垂れ耳・巻き尾で目は大きく、体型は痩せ型である。小型若しくは中型犬サイズで、性格は大人しく従順であった。毛を刈り取る際も非常に大人しく、あまり暴れなかったといわれている。

参考

『デズモンド・モリスの犬種事典』デズモンド・モリス著書、福山英也、大木卓訳 誠文堂新光社、2007年

関連項目





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「クララム・インディアン・ドッグ」の関連用語

クララム・インディアン・ドッグのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



クララム・インディアン・ドッグのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのクララム・インディアン・ドッグ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS