クラシック音楽作品での使用例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 17:50 UTC 版)
「ファルセット」の記事における「クラシック音楽作品での使用例」の解説
ファルセットの音域は、男声歌手であるカウンターテノールが合唱やソリストとしてアルトならびにメゾソプラノの声域を歌うためによく利用される。合唱のテノールは、ソロ歌手が実声で歌うような音域もファルセットで歌うことがある。このようにファルセットは古くから用いられていたが、特定の箇所をファルセットで演奏するように楽譜で定めた作曲家が登場するのはずっと後になってからのことである。ドビュッシーの混声合唱曲『シャルル・ドルレアンによる3つの歌』、ラヴェルの混声合唱曲『3つの歌』ではテノールの一部箇所にこの唱法を求めている。ストラヴィンスキーの『きつね』では、低声歌手のファルセットによってコミカルな効果がもたらされている。カール・オルフのカルミナ・ブラーナではバリトン歌手の独唱にファルセットが用いられる。 1950年代以後声楽にも大きな実験が加えられ、「可能な限り高い音」を出すためにファルセットを使うことが流行した。ジェルジ・リゲティの『アヴァンチュール』、『新アヴァンチュール』、『レクイエム』に見られる。ハインツ・ホリガーはスカルダネッリ・ツィクルスで「全曲がファルセットで演奏される」声楽曲を作曲し、特殊な効果をあげている。
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