ガンビー_(モンティ・パイソン)とは? わかりやすく解説

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ガンビー (モンティ・パイソン)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/02 09:57 UTC 版)

復活ライブ!』でテリー・ギリアムが演じたガンビー(2014年)

ガンビー: Gumbys)は、『空飛ぶモンティ・パイソン』に登場するキャラクターの1つである。モンティ・パイソンメンバーの中では、マイケル・ペイリンが演じた回数が最も多い。

ガンビーの姿

画像外部リンク
en:File:Gumbys-present-architects-sketch.jpg
? 「建築家スケッチ英語版」を紹介する5人のガンビー(左からジョーンズアイドルクリーズチャップマンペイリン
en:File:gumby.png
? テリー・ギリアムの描いた「ガンビー」

ガンビーはヒトラーチャップリンのようなひげ (Toothbrush moustacheを生やし、頭には四隅が結ばれたハンカチを載せている[1]。細いワイヤーフレームの丸眼鏡をかけており、サスペンダーで吊られたズボンは膝丈程度にまくり上げられている。彼らはほぼ必ずフェアアイル英語版柄のタンクトップ・セーターを着ており、1950年代の襟カラー無しシャツを袖までまくり上げ、ゴム・ブーツを履いている。

ガンビーたちは、拳を握り締め、腕を霊長類のように前に出していることが多い(ゴリラが歩く時のような格好である)。彼らは顎を突き出して受け口にし、大声でゆっくりと、音節ごとはっきりと発音して喋る。

スケッチへの登場

映像外部リンク
Gumby Brain Specialist - Monty Python's Flying Circus - YouTube
? 『ガンビーのガンビーによる脳外科手術』
『ガンビー教授の生け花教室』(1m51s〜) - YouTube

「ガンビー」というキャラクターはマイケル・ペイリンによって作られ、ジョン・クリーズによって初めて演じられた[2]。初登場は第1シリーズ第9話「アリのご紹介」で、グレアム・チャップマンが演じたものである[3][4]。この時は、「R・J・ガンビー教授」としてクレジットされている。パイソン・メンバーは、全員ソロでガンビーを演じたことがあるが、ガンビーとしての登場回数が最も多いのはマイケル・ペイリンである。『空飛ぶモンティ・パイソン』第3シリーズのオープニングは、ペイリン演じるガンビーによるタイトルコールで始まる[5]。ガンビーは、『木こりの歌』の木こり、『スペイン宗教裁判』のヒメネス枢機卿と並び、ペイリンの代表役の1つとなっている。

ガンビー(もしくはガンビーたち)は、しばしばスケッチ間のつなぎとして登場し、社会問題への持論を展開することが多い。第2シリーズ第4話「バズ・オルドリン・ショー」では、「建築家スケッチ英語版[6]・保険業者コント・薬局スケッチをガンビーたちが紹介し、番組の終わりにも彼らが登場した[注 1]

ガンビーが主役のスケッチとしては、第2シリーズ第12話「スパム」で放送された『ガンビー教授の生け花教室』、第3シリーズ第6話「マリー・ホワイトハウスなんかぶっ飛ばせ!」で放送された『ガンビーのガンビーによる脳外科手術』などがある。『ガンビーのガンビーによる脳外科手術』での台詞 "My brain hurts!"(訳:「ぼく脳が痛むの!」)は、ガンビーの台詞として有名なものである。

映画第2作『モンティ・パイソン・アンド・ホーリー・グレイル』のトレイラーにもガンビーが登場するが(声はペイリン)、すぐにトレイラーの監督の声(声:アイドル)で止められてしまう。このトレイラーは、2001年アメリカ向けに制作されたもので、現在発売されているソニー版ディスクに収録されている[7]

パイソンズの30周年を記念したスペシャル (Python Night – 30 Years of Monty Pythonでは、逝去したチャップマンを除く5人が全員でガンビーを演じた。なおチャップマンの役はエディー・イザードが演じた。

2014年の『復活ライブ!』では、テリー・ギリアムが「D・P・ガンビー」として『ガンビー教授の生け花教室』を演じた。この役は初出ではペイリンが演じている。また、ディスクのスリーブには6人全員がガンビーの格好で写っており[注 2]、特典映像「グリーンスクリーンでの撮影」では、アイドル以外の4人がガンビー姿で収録を行う様子が収められている。

ガンビーたちの名前

ほとんどの場合ガンビーたちに名前は与えられておらず、全員が「ミスター・ガンビー」(: "Mr. Gumby")として呼ばれる。一方で、時には彼らの名前がテロップとしてクレジットされることがある。その一例を以下に示す。

  • R・J・ガンビー教授(英: Prof. R.J. Gumby):はじめチャップマンが演じ、後にペイリンが演じた。
  • F・H・ガンビー教授(英: Prof. F.H. Gumby):アイドルが演じた。
  • L・R・ガンビー教授(英: Prof. L.R. Gumby):チャップマンが演じた。
  • イーニッド・ガンビー教授(英: Prof. Enid Gumby):クリーズが演じた。
  • D・P・ガンビー(英: D. P. Gumby):主にペイリンが演じた。『復活ライブ!』ではギリアムが演じている。
  • T・F・ガンビー(英: T. F. Gumby):主にペイリンが演じた。

登場スケッチ一覧

TVシリーズ

シリーズ 話数 登場スケッチ 演者(役名)
第1シリーズ
(1969年 - 1970年)
第9話 『ガンビー教授のTV番組批判』 チャップマン(R・J・ガンビー教授)
第11話 『歴史の世界(その3)』 ペイリン(R・J・ガンビー教授)
アイドル(F・H・ガンビー教授)
チャップマン(L・R・ガンビー教授)
クリーズ(イーニッド・ガンビー教授)
第12話 『ヒトラーのいる民宿』 ジョーンズ
第13話 『歴史上人物のモノマネ・ショー』 ジョーンズ
ペイリン
第2シリーズ
(1970年)
第2話 『税金問題』 クリーズ
第4話 (全編を通し度々登場) チャップマン
クリーズ
アイドル
ジョーンズ
ペイリン
第11話 『宗教のホンネ』 ジョーンズ
『政府広報第42「他人から身を隠す方法」』 ペイリン
第12話 『ガンビー教授の生け花教室』 ペイリン(D・P・ガンビー)
第3シリーズ
(1972年 - 1973年)
第3話 『ケン・ラッセルの「ガーデン・パーティー」』 ペイリン
第6話 『ガンビーのガンビーによる脳外科手術』 チャップマン
クリーズ
ギリアム
アイドル
ジョーンズ
ペイリン(T・F・ガンビー)

その他の主な登場

媒体 登場作品 登場スケッチ 演者(役名)
映画 モンティ・パイソン・アンド・ナウ』(1971年) 『政府広報第42「他人から身を隠す方法」』 ペイリン
アルバム "Another Monty Python Record"(1971年) "Gumby Theatre" クリーズ、アイドル、ペイリン
(L・D・ガンビー、M・J・ガンビー、R・S・ガンビー、N・D・ガンビー)
"Monty Python Live at Drury Lane"(1973年) "Gumby Flower Arranging" ペイリン(D・P・ガンビー)
"Monty Python Live at City Center"(1976年) "Gumby Flower Arranging" ペイリン(D・P・ガンビー)
TVスペシャル 『パイソン・ナイト』(1999年) 『新作コント その1』 クリーズ、ギリアム、ジョーンズ、ペイリン、エディー・イザード
ライブ 『モンティ・パイソン 復活ライブ!』(2014年) 『ガンビー教授の生け花教室』 ギリアム(D・P・ガンビー)


他の作品への登場

ガンビーはテレビ番組『ザ・グッディーズ英語版』の2エピソード("Scatty Safari"、"The Goodies Rule – O.K.?")にも出演している。番組と同名のコメディ・グループ、ザ・グッディーズ英語版は、後からガンビーたちをジョンとエリックだと紹介した[注 3]

脚注

注釈

  1. ^ パイソンズ公式YouTubeアカウントに投稿された「ガンビー・セレクション」では、この「バズ・オルドリン・ショー」に登場するガンビーのシーンを全て観ることができる[3]
  2. ^ チャップマンは過去の写真を使ってガンビーに扮している。
  3. ^ 「ジョン」はクリーズの、「エリック」はアイドルのファーストネームである。

出典

外部リンク


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