カシミール (カレー店)とは? わかりやすく解説

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カシミール (カレー店)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/15 01:30 UTC 版)

カシミール
レストラン情報
開店 1992年
現オーナー 後藤明人
日本
住所 〒540-0039 大阪府大阪市中央区東高麗橋6-2
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カシミールは、大阪市カレー店である。1992年創業であり、いわゆる「スパイスカレーブーム」の火付け役となったことで知られる。

歴史

もともと「いちカレー好き」であった後藤明人により[1]、1992年にアメリカ村の日宝三ツ寺会館で創業した。後藤はベーシストであり、店名は、レッド・ツェッペリンの楽曲である「カシミール」に由来している。また、彼は、妻の友人であった中納良恵の誘いにより、EGO-WRAPPIN' に初期メンバーのひとりとして参加していた[2]。その後、アメリカ村から堀江、そこから北浜に店舗を移転した[1]

大阪では2013年ごろより「スパイスカレーブーム」がはじまった。『カシミール』はこうしたブームを牽引する草分け的な存在のひとつであり[3]、後進のカレー店に大きな影響を与え続けてきた[4]。フードライターの小野員裕は、西梅田のスリランカカレー店『コートロッジ』と、オリジナルカレー店である心斎橋の『ルーデリー』、そして『カシミール』は「大阪の甘辛いカレーに物足りなさを感じていた若者」に衝撃を与えたと述べ、その後大阪に乱立することとなるスパイスカレー店主の多くが、『カシミール』の常連客であったと論じている[5]。その後、スパイスカレーの流行は全国的なものとなり[3]、『NIKKEI STYLE』の2018年の記事は、同店を「もはや全国区でレジェンドの域にある」と紹介している[6]

メニュー

「ビーフ」「チキン」「マトン」「ヤサイ」をはじめとする、7種類のメニューを提供する。レシピは後藤が若い頃「パキスタン人から教わったことを基礎に」しているといい、フレンチフォンから着想を受けたスープをベースに、8種類のソース、2種類のミックススパイスをはじめとする香辛料を用いる[2]。小野は、『カシミール』のカレーは、南インド・ゴアのビンダルーカレーに似た味付けであると述べている[5]

評価

『NIKKEI STYLE』は「酸味のきいた深みのある味」と評する[6]。『dancyu』は『カシミール』のカレーについて、「アツアツのグレービーが大きな皿いっぱいになみなみと注がれた見た目からしてインパクト大」であるとし、味については、口当たりはさらっとしていて初めは辛くなく感じるが、食べ進めるうちにスパイスの刺激やフレッシュトマトの酸味、水菜豆腐といった具材の食感が、「一口噛むごとに印象をドラマチックに変化させていく」、「他のどこにもない“カシミールのカレー”としか言いようのない食べ物」を作り上げていると論じている[2]

タレントの小塚舞子は同店のファンであり、「ビーフカレー ミックスB」を「辛さやうま味、香りの高さがもう、やみつき。唯一無二です」と評価しているほか[7]、EGO-WRAPPIN'の中納は「懐かしいこともたくさん思い出してくる」味であると評している[2]

出典

  1. ^ a b 中之島の左岸を東横堀川沿いに。行列のできるカレー専門店「カシミール」 | 中之島の地域情報サイト「中之島スタイル.com」(Nakanoshima-Style.com)~中之島の気になるお店やイベント、ビル情報をご紹介!”. www.nakanoshima-style.com (2007年5月4日). 2024年8月14日閲覧。
  2. ^ a b c d 「エゴ・ラッピン、大阪カシミールの後藤さんに会いに行く」『dancyu』2018年9月号、16-23頁。 
  3. ^ a b 爆発的ブームの「スパイスカレー」が、カレー界の常識を打ち破るまで(高橋 洋太) @gendai_biz”. 現代ビジネス (2019年10月20日). 2024年8月14日閲覧。
  4. ^ 朝日新聞デジタル:menu:1 スパイスカレー - 大阪 - 地域”. www.asahi.com. 朝日新聞. 2024年8月14日閲覧。
  5. ^ a b 刺激的なウマさとド派手なビジュアル 若者たちが虜になったスパイスカレー30年史”. アーバンライフ東京 (2019年2月10日). 2024年8月14日閲覧。
  6. ^ a b なぜか香辛料香る街に 大阪発スパイスカレーの源流 かんさい食物語”. 日本経済新聞 (2018年12月2日). 2024年8月14日閲覧。
  7. ^ <大阪・中央区> 「カシミール」のビーフカレー ミックスB”. 読売新聞オンライン (2023年2月13日). 2024年8月14日閲覧。



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