オリョール (戦艦)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/21 14:04 UTC 版)
オリョール(ロシア語:Орёлアリョール)は、ロシア帝国で建造された戦艦である。ロシア帝国海軍では艦隊装甲艦(эскадренный броненосец)に分類された。いわゆる前弩級戦艦であるボロジノ級の3番艦。艦名はロシア語で「鷲」を意味しているが、これはビザンツ帝国から受け継いだロシア皇帝の紋章である「双頭の鷲」を表している。「オリョール」は、1667年にロシア海軍最初の本格的な軍艦であったオリョール (フリゲート)に命名されて以来、ロシア海軍の主力艦に用いられ続けてきた由緒ある艦名であるが、2018年現在、本艦がその名を持つ最後の艦となっている[注釈 3]。
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注釈
- ^ 日本海海戦の直前には士官30名が乗艦していた。
- ^ 日本海海戦の直前には下士官兵約830名が乗艦していた。
- ^ 「オリョール」を艦名とする場合、いくつかの由来が考えられる。ひとつは単純に鳥類の「鷲」、ひとつはロシア皇帝の紋章としての「鷲」、もうひとつはロシアの都市である「オリョール市」である。戦艦の艦名には有名な合戦のあった地名・都市名が用いられることもあるが、オリョール市については戦艦の名の由来となるほどの合戦は行われていないため、第二の意味であると考えられる。この艦が最後なのは、上記第二の意味での用例についてである。第一および第三の意味では、現代に至るまで複数の用例がある。同名艦については関連項目参照のこと。
- ^ 現在はレニングラード海軍基地の一部。
- ^ 日本語での訳し分けが困難であるが、ロシア語でいえば第2太平洋艦隊の場合の「艦隊」はэскадра(単一司令官の指揮下にある大艦隊)、第1装甲艦隊の場合は「装甲艦」の「隊」、すなわちотряд(任務ごとに分かれた部隊、分遣隊)である。
出典
- ^ a b 大江 1999, pp. 227-232, III章 日露戦争と日本海海戦-バルチック艦隊の壊滅
- ^ a b c “敵の降伏艦降伏時に於ける船体の状態(1) レファレンスコード C09050746300”. アジア歴史資料センター. 2018年10月11日閲覧。
- ^ 別宮 1999, pp. 305-309, 第11章 日本海海戦-魔の二十八発目
- 1 オリョール (戦艦)とは
- 2 オリョール (戦艦)の概要
- 3 参考文献
- 4 関連項目
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