オシダ科とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > オシダ科の意味・解説 

オシダ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/27 04:45 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動
オシダ科
リョウメンシダ
分類
: 植物界 Plantae
: シダ植物門 Pteridophyta
: シダ綱 Pteridopsida
: ウラボシ目 Polypodiales
: オシダ科 Dryopteridaceae
学名
Dryopteridaceae Herter, 1949[1]
タイプ属
オシダ属 Dryopteris Adans.[1]
シノニム

Aspidiaceae Frank[1]

本文参照

オシダ科は、シダ植物の1群。多くの種を含み、よく知られたものも数多い。ただし、系統分類には問題点もあり、見直される可能性は高い。

概説

標準的なシダの姿のもので、比較的大柄なものが多い。日本では全土に多くの種があり、特にオシダ属は日本産のシダの属ではもっとも多くの種を含む[2]。 印象としては『雄シダ』の名の通り、男っぽいものが多い。具体的には全体に大きめ・鱗片が多い・軸が太め等[3]

分類体系としては若干のふれがあり、また分子系統の研究では必ずしもまとまりを持ったものでないとの見解もある。

特徴

地上性でシダとしては中型から大型。根茎は直立するか斜めに立ち、あるいは横に這う。鱗片は基部で付着する形で、葉柄と根茎の間に関節はない。葉柄には複数本の葉跡がある。葉身は単葉から羽状複葉で、葉脈には遊離する例と規則的な網状になる例がある。胞子嚢群は葉脈に対して背生するか頂生。胞子嚢床は点状で、胞子嚢群は丸い形になるものが多い[4]。ただし長楕円形や線形になる例もある。包膜は円腎形で、窪んだ点で着く例と盾状になる例が多い。包膜を持たない例もある[5]

分類

科の範囲には諸説あり、ヒメシダ科、イワデンダ科、ツルキジノオ科をも含める説もある[6]。しかし、これらの科が同一系統であるとの判断は難しい。狭義のオシダ科では葉の軸上に有節毛をもつものをナナバケシダ亜科、持たないものをオシダ亜科に分け、これらを独立科とする判断もある[7]

下位分類

世界の熱帯域を中心に20属1000種が知られる。日本では8属150種がある[8]。よく知られたものは数多い。たとえばベニシダ、イノデ、カナワラビ、ヤブソテツなどは、いずれも広く名の知られたものである。また同時に、これらはどれも類似の種が非常に多く、さらにそれらの雑種も多く存在して分類が難しいことでも知られている。

以下に日本産の属と代表的な種をあげる。

利害

観葉植物としてよく知られているものにオニヤブソテツやハカタシダがある。薬用とされたものにオシダがある[9]

出典

  1. ^ a b c Dryopteridaceae Herter Tropicos
  2. ^ 林(1997),p.27
  3. ^ 池畑(2006)p.64
  4. ^ 中池(1997)p.26
  5. ^ 岩槻編(1992),p.161
  6. ^ 中池(1997)p.26
  7. ^ 岩槻編(1992),p.161
  8. ^ 中池(1997)p.26
  9. ^ 中池(1997)p.26

参考文献

  • 岩槻邦男編『日本の野生植物 シダ』,(1992),平凡社
  • 中池敏之、「オシダ科」:『朝日百科 植物の世界 12』、(1997)、朝日新聞社:p.25-26
  • 林蘚娟、「オシダ」:『朝日百科 植物の世界 12』、(1997)、朝日新聞社:p.26
  • 池畑怜伸、『写真でわかるシダ図鑑』、(2006)、トンボ出版

「オシダ科」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オシダ科」の関連用語

オシダ科のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オシダ科のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオシダ科 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS