アワーグラスモード
有限要素法の衝突計算に出てくる言葉で、計算要素がアワーグラス(砂時計)の形になるモード。衝突計算では計算時間を低減するために、要素中心(1点)のみ積分点をもたせることが多い。積分点の応力が0にもかかわらず変形するモードが存在する。その代表的なモードがアワーグラスモードで、砂時計の半分の形に似ているところからこう呼ばれる。
アワーグラスモード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/30 13:43 UTC 版)

アワーグラスモード(英: hourglass mode)とは、有限要素法において、変形しているにもかかわらずひずみがゼロとなる状態(モード)のことであり、ゼロエネルギーモードともいう。その不適切な変形の様子が砂時計(アワーグラス)の形をしていることからアワーグラスモードと言われている。変位速度の拘束条件が緩いことが原因で生じる。
具体例

例えば、ある要素においてひずみ速度、変位速度をそれぞれε、u とすると、これらの関係式は次式のようになる。
B マトリクスは、四角形四節点で解析を行なう場合 3×8 のマトリクスとなるので、ε = 0 となるモードは線形代数の知識を用いれば5つであることがわかる。そのうち3つは剛体移動であるが、残りの2つはアワーグラスモードになる。
関連項目
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