アラビア文字記数法とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > アラビア文字記数法の意味・解説 

アラビア文字記数法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/26 03:40 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

アラビア文字記数法(アラビアもじきすうほう、アラビア語: حساب الجملḥisāb al-jummal)とは、アラビア文字を使って数を表現する方法をいう。

アラビア文字の各文字に数価を割りあて、その組み合わせで数を表現する伝統的な方法である。現在のアラビア文字圏では算用数字と同系のインド数字を原則として使うが、アラビア文字記数法は現在も箇条書きの番号やページ番号に使われることがある[1]

ヘブライ数字などと同様の記数法であり、究極的にはギリシアのイオニア式記数法にさかのぼる。

なお、アラビア数字は現在の日本や西洋で使われている数字(算用数字)のことであり、まったく別の概念であるので注意。

記法

文字の順序は現在のアラビア文字圏で使われているものではなく、ヘブライ文字などと同様の順序(アブジャド順)を使用している[2]

ラテン文字への翻字ISO 233方式による。

アラビア文字 翻字 数価 アラビア文字 翻字 数価 アラビア文字 翻字 数価
文字 読み[3] 文字 読み 文字 読み
ا Alef ʾ 1 ي Yeh Y 10 ق Qaf Q 100
ب Beh B 2 ك Kaf K 20 ر Reh R 200
ج Jeem Ǧ 3 ل Lam L 30 ش Sheen Š 300
د Dal D 4 م Meem M 40 ت Teh T 400
ه Heh H 5 ن Noon N 50
و Waw W 6 س Seen S 60
ز Zain Z 7 ع Ain ʿ 70
ح Hah 8 ف Feh F 80
ط Tah 9 ص Sad 90

400 までは対応するヘブライ数字に等しいが、アラビア文字はヘブライ文字より6字多いため、1000 まで1文字で表すことができる。

これらの文字を組み合わせる場合は、上の桁を先(右)に書く。例:121 は 100(ق‎) + 20(ك‎) + 1(ا‎) で、「قكا‎」と表記される。

2000は 2(ب‎) を 1000(غ‎) の前に置いて「بغ‎」と表す。

脚注

  1. ^ Bauer (1996) p.562
  2. ^ Bauer (1996) p.560, 562
  3. ^ Unicode Characters in the Arabic Block”. 2021年8月26日閲覧。

参考文献

  • Bauer, Thomas (1996). “Arabic Writing”. In Daniels, Peter T.; Bright, William. The World's Writing Systems. Oxford University Press. pp. 559-564. ISBN 0195079930 



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「アラビア文字記数法」の関連用語

アラビア文字記数法のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



アラビア文字記数法のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのアラビア文字記数法 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS