アキレウスの偽名ピュラー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/15 00:48 UTC 版)
「ピュラー」の記事における「アキレウスの偽名ピュラー」の解説
デウカリオーンの妻のピュラーとは別に、若き頃のアキレウスが、トロイア戦争に加わるのを防ぐため、母テティスの意志で、スキューロス島のリュコメーデースの王宮に預けられ、女装して少女たちのあいだに身を潜めていた時、彼はピュラーという偽名を使っていた。 アキレウスはリュコメーデースの王宮で王女デーイダメイアと親しい仲となり、二人のあいだにネオプトレモスが生まれる。ネオプトレモスは、父がピュラーであったので、ピュロス(Pyrrhos)つまり「赤い頭の男」の名を持った。彼の髪が実際に赤髪であったため、または顔が紅潮することが多かったためともされるが、父がピュラーと呼ばれていたのが理由として分かりやすい。 なおネオプトレモスがどのようにして生まれたかについては異伝があり、ミューシア遠征の帰途、アキレウスはこの島に立ち寄り、リュコメーデースの許に滞在して王女と知り合い、こうしてネオプトレモスが生まれたともされる。呉茂一はこちらの説がより古く、素性正しいものだろうと述べている。
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