や、此は便利だとは? わかりやすく解説

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や、此は便利だ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/12 10:18 UTC 版)

や、此は便利だ』(や、これはべんりだ)は、1913年に初版が発行された下中弥三郎(下中芳岳)の著書で、新語・慣用句・文字の便覧[1][2]。日本初の新語辞典である[3]。『や、便』と略された[4][5]

当初成蹊社から発行されたが、同社が倒産したため、下中は1914年に紙型を買い取り、自身の出版社「平凡社」を創業、そこから新版を販売し増補を重ね[1][6]、100版[5]・135刷[7]以上の重版を続けた。2023年6月には、平凡社ライブラリーから復刊している(ISBN 9784582769470[8]

1400語収録。うち789語が外来語[3]

シリーズ本に1916年の『算手必携 此は調法[9]』(小沢啓太郎著)、1917年の『国民常識 詩歌民謡俚諺解』(下中著)がある[5]

影響

本書が版を重ねた例に続こうとして岡書院岡茂雄が『広辞苑』を企画した[10]。これに応じて平凡社は『大百科事典』を1931年に刊行した[10]

脚注

  1. ^ a b 朝倉治彦『辞書解題辞典』p501
  2. ^ 考える人HTMLメールマガジン635号 中島岳志『下中彌三郎』(平凡社) 河野通和2015年6月4日
  3. ^ a b 鄧牧 大正期における外来語の増加に関する計量的分析 国立国語研究所論集 6, 1-18, 2013-11
  4. ^ 『平凡社六十年史』pp.52-59
  5. ^ a b c 中島岳志『下中彌三郎 アジア主義から世界連邦運動へ』
  6. ^ 下中弥三郎大百科事典の完結に際して思い出を語る」1934年
  7. ^ 下中美都 百科事典から歳時記まで――次の時代の豊さにつながる出版を――創業者下中弥三郎は、なぜ百科事典を作ったのか 図書新聞 2015年01月01日
  8. ^ ポケット顧問 や、此は便利だ”. 平凡社. 2023年6月22日閲覧。
  9. ^ NDLJP:949041
  10. ^ a b 純丘曜彰 (2015年3月17日). “倉島節尚さんと林巨樹先生と野沢敬さん”. 2015年5月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年3月11日閲覧。

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