WiBro
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/11 05:47 UTC 版)
規格詳細
- 使用周波数帯:2.3-2.4GHz
- 通信可能移動速度:120km/h
- 最大伝送距離:1km
- 最長伝送速度:約25Mbps
- 平均伝達速度:5Mbps
- 変調方式:OFDMA/OFDMA/QPSK/16QAM/64QAM
- 全二重通信実装方式:TDD
商用サービス
WiMAX関連の商用サービスとしては世界で最も早い2006年6月から、共に韓国のKTとSKテレコムによって首都圏からサービス提供を開始した。例えばKTの「KT WIBRO」では月額の従量制で1GBまで1万ウォン(約700円)である。その後、順次エリアを拡大する予定とされていたが、2009年8月時点でも28都市に首都圏の地下鉄、空港鉄道、金浦空港と仁川空港、首都圏内全大学、地方の主要大学だけがカバーされているにすぎず、加入者は2社合計でも23万人と低迷している。その23万人には、KTの「3年契約でネットブックをプレゼントキャンペーン」で入会した人も含まれている。
KTは2008年までにWiBro事業に7,300億ウォン(約510億円)を、SKテレコムは6,200億ウォン(約430億円)を投資したが、年間売上げはKTが250億ウォン(約17億5000万円)で、SKテレコムに至っては2億ウォン(約1400万円)にすぎない。
韓国政府はWiBro普及のために携帯電話事業者の反対を押し切る形で、2009年末からはWiBroによる「モバイルVoIPサービス」に携帯電話と同じ「010-****-****」の番号を与える事にした。
KTとSKテレコムの両社は、3Gの次世代移動体通信規格であるLTE(Long Term Evolution) の導入を始めており(SKテレコムは2011年7月、KTは2012年1月サービス開始)、韓国政府もLTEの促進を匂わせている。サムスン電子やKT、SKテレコムはWiMAXに関連する製品の輸出で好調な滑り出しを始めており、特に国内のWiBroだけに頼る必要はそれほどないという企業が韓国内には多いと思われる[4]。
2010年までは利用者数が伸び悩んでいたが、KTが「4G WiBro」と銘打ったプロモーション活動を行い、2011年には利用者数が急増した。カバーエリアも首都圏全域及び地下鉄全路線、更に国内すべての市域(約82市・地域)や高速道路、KTXと拡大した。来韓外国人に対して1日単位でWiBro通信端末(モバイルWiFiルーター)を空港(仁川、金浦、金海)でレンタルするサービスも行われている。[5]
しかし、韓国独自の技術であることや、4Gの普及、後継の5Gの登場もあり、2018年末をもってKT、SKテレコムともにサービスを終了する予定。
脚注
出典
|
- ^ WiBro is first step in WiMAX
- ^ 韓国のワイブロ、「オイルマネー」獲得へ
- ^ 韓国技術のモバイルワイマックス、市場拡大に拍車
- ^ 趙章恩、『韓国版WiMAX,最後の賭けに出る 音声通信サービスの成否が命運握る』、日経エレクトロニクス2009年10月19日号
- ^ http://roaming.kt.com/jap/use/rental_wibro.asp
- WiBroのページへのリンク