超距離空間 応用

超距離空間

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/15 16:14 UTC 版)

応用

収縮写像は、計算の最後の結果を近似する方法として知られている(バナッハの不動点定理によってそのような結果の存在は保証される)。同様の考えは、領域理論でも用いられる。p-進解析では、p-進距離が超距離の性質を持つことが重きを以って用いられる(例えば、p-進の解析函数は、複素解析における振る舞いとは異なり、解析接続によって定義域を真に延長することができない)。

応用例は、固体物理学、すなわちジョルジョ・パリージ英語版と共同研究者によるレプリカ理論[5]におけるスピングラスの扱いや、非周期的な固体の理論においても見られる[6]

超距離はまた、UPGMAやWPGMAを使った系統樹の構成や分類学において利用されている[6]

参考文献


注釈

  1. ^ |x + y| ≤ max{|x|, |y|} (xy) なるとき、一般性を失うことなく |x| > |y| したがって |x + y| ≤ |x| と仮定してよい。同時に、|x| = |(x + y) − y| ≤ max{|x + y|, |y|} であるが、仮定によりこの右辺が |y| と一致することはない。故に、|x| ≤ |x + y| ≤ |x| したがって |x + y| = |x| が成り立つ。

出典

  1. ^ Planet Math: ultrametric triangle inequality - PlanetMath.(英語)
  2. ^ Stack Exchange: Ultrametric Triangle Inequality
  3. ^ Osipov, Gutkin (2013), “Clustering of periodic orbits in chaotic systems”, Nonlinearity (26): 177–200, doi:10.1088/0951-7715/26/1/177 .
  4. ^ Leclerc, Bruno (1981), “Description combinatoire des ultramétriques” (French), Centre de Mathématique Sociale. École Pratique des Hautes Études. Mathématiques et Sciences Humaines (73): 5–37, 127, MR623034 .
  5. ^ Mezard, M; Parisi, G; and Virasoro, M: SPIN GLASS THEORY AND BEYOND, World Scientific, 1986. ISBN 978-9971-5-0116-7
  6. ^ a b Rammal, R.; Toulouse, G.; Virasoro, M. (1986). “Ultrametricity for physicists”. Reviews of Modern Physics 58 (3): 765–788. doi:10.1103/RevModPhys.58.765. http://rmp.aps.org/abstract/RMP/v58/i3/p765_1 2011年6月20日閲覧。. 


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