空手道 (ゲーム)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/05 19:32 UTC 版)
ゲーム内容
システム
操作は4方向レバー2本で行う変則的なものとなっており、左レバーでキャラクターの移動、右レバーで攻撃を行うシステムとなっている[2]。攻撃は左右レバーの組み合わせによって変化し、全部で15種類の技が存在する他、敵との距離によって技が変化する仕様となっており、後の対戦型格闘ゲームにおいてもこの仕様は引き継がれている[2]。小技と大技の2種類が存在し、小技はヒットした時に「技あり」と判定され、大技は「一本」と判定される場合がある[2]。先に30秒の試合時間中に試合を2本先取した方が勝利となり、「技あり」を2回取得する事で「一本」に該当するシステムとなっている[2]。30秒で決着がつかなかった場合は判定となり、ポイントが多いほうが勝者となるが、同点の場合はプレイヤーの負けとなる。CPUのルーチンはどの段位でもほぼパターン化されているので、それに従えば比較的簡単に進む事が可能。
ステージ構成は「練習」、「組み手」、「ボーナスステージ」の3種類があり、「練習」はゲーム開始時のみで後は「組み手」、「ボーナスステージ」がループするものとなっており、[1]2勝ごとに昇段していく。初段は道場での組手、2段以上は全国大会が舞台となる。ゲームの目的は最終段位である「名人」を目指す事であり、「一本」を取得すると得点が2倍になる事から、稼働当時には「いかに高得点の技を一本で取るか」というパターン化がプレイヤー間にて試された[1]。
ボーナスステージは「鍛錬」と「試し割り」(各段の1勝目)、「牛殺し」(各段昇格時)の3種類が存在する[2]。「鍛錬」は飛来する植木鉢などを破壊する内容となっており、「試し割り」は氷柱や瓦を割る内容となっている[2]。「牛殺し」は2勝ごとの昇段時に「さあ牛だ!」との吹き出しが現れ、浜辺で牛と格闘する内容となっており、本作の稼働当時に話題となった[2]。この「さあ牛だ!」という言葉は後に至るまで語り継がれており、同社から稼働されたアーケードゲーム『ファイターズヒストリーダイナマイト』(1994年)においては隠しボスとして牛が登場している[2]。「牛殺し」では逆突きで倒すのが定番となっているが、上級者になると飛び蹴りで牛を倒しギャラリー湧かせることなどもあった[1]。なお「牛殺し」に失敗しても昇段には影響しない。
技
カッコ内にコマンドを記す。なお、Nはレバーをニュートラルに戻すことを意味する。
- 上段追い突き(→・↑)
- 初段〜名人まで通じてメインとなる一本技、中距離から大きく踏み込むので大変使いやすい。一本1000点、技あり500点。なお相手との距離が近すぎると回し蹴りが出てしまう。
- 中段追い突き(→・→)
- 大きく踏み込む点は上段追い突きと同様でこれも大変使いやすい。技あり200点もしくは400点。なおこの技も相手との距離が近すぎると前蹴りに化ける。
- 飛び横蹴り(↑・→)
- 二段〜七段までのメイン技。二歩進んで飛び横蹴りのタイミングさえ覚えれば八段までは確実に進める。一本1000点、技あり500点。
- しゃがんで逆突き(↓・↑)
- パターンが崩れた時の最後の手段的な逆転技。そして牛殺しでは必須の技となる。一本800点、技あり400点。
- ローキック(N・↓)
- これは相手に当てるよりもフェイント的な要素の強い技。技あり100点もしくは200点。
- 後ろ回し蹴り(←・→)
- 名人戦での必須技。ローキックフェイント後に当てる技としては最も豪快かつ美しく決まる技。前方宙返りで相手の背面に回った後の技としても使える(その場合のコマンドは→・←)一本1000点、技あり500点。
- ^ a b c d e f g 「ザ・ベストゲーム」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、94頁、ISBN 9784881994290。
- ^ a b c d e f g h 「1984年 空手道」『甦る 20世紀アーケードゲーム大全 Vol.1 アイデア満載! ユニークゲーム編』メディアパル、2019年9月30日、131頁。ISBN 9784802110372。
- ^ “郷愁誘う豪華7点セット!レトロゲーム復刻シリーズ『オレたちゲーセン族』発売決定” (日本語). 電撃オンライン. KADOKAWA (2005年5月28日). 2020年2月2日閲覧。
- ^ “「バーチャルコンソールアーケード」「Wiiウェア」3月16日配信作品” (日本語). iNSIDE. イード (2010年3月15日). 2020年2月2日閲覧。
- ^ “格闘ゲームの元祖『空手道』がPS4で遊べる“アーケードアーカイブス”シリーズに登場!” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2014年10月9日). 2020年2月2日閲覧。
- ^ 船津稔 (2014年10月9日). “アーケードアーカイブス「空手道」配信開始!” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2020年2月2日閲覧。
- ^ “『アーケードアーカイブス 空手道』10月3日よりSwitch向けに配信開始。スティック操作の組み合わせによる空手技を駆使して、鍛錬や対戦に挑むアクション” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2019年10月2日). 2020年2月2日閲覧。
- ^ 長岡頼 (2019年10月2日). “Switch版「アーケードアーカイブス 空手道」配信決定” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2020年2月2日閲覧。
- ^ “Switch用「アーケードアーカイブス 空手道」が10月3日に配信” (日本語). 4Gamer.net. Aetas (2019年10月2日). 2020年2月2日閲覧。
- ^ “Karate Champ for Arcade (1984)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年4月1日閲覧。
- ^ a b “カラテ・チャンプ まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2016年12月30日閲覧。
- ^ “Karate Champ for iPhone (2010)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年4月1日閲覧。
- ^ “Karate Champ for Commodore 64 (1985)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2018年4月1日閲覧。
- ^ a b c 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店、1991年5月24日、86頁。
- ^ a b c 「総力特集 フォーエバー DISK SYSTEM」『ユーゲー 2003 Vol.09』第7巻第18号、キルタイムコミュニケーション、2003年10月1日、59頁、雑誌17630-10。
- 空手道 (ゲーム)のページへのリンク