東葉高速鉄道1000形電車
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運用
改造時に東日本旅客鉄道(JR東日本、以下「JR」)線に対応する保安機器類と列車無線が撤去されているため、同線への乗り入れは不可能となった。ただし、深川工場への検査入場時などJR線に入らない運用に限って本来営団(→東京メトロ)車が使われる運用に充当される場合があった。
営業運転の終了
2001年(平成13年)1月に行われた運輸政策審議会答申第18号において、営団地下鉄東西線の輸送力増強対応として同線の保安装置をWS-ATC装置から新CS-ATC装置へと更新することが決定された。同線と相互乗り入れを行う東葉高速鉄道側も対応することを受け入れ、この時点で車両を改造で対応させるのか、新車で対応させるのか長期視点で種々検討を行った[3]。
検討の結果、本形式に新CS-ATC対応改造を実施した場合、経年を考慮すると近い将来に車両の更新が必要となり、改造費用が無駄となることも判明した。2001年9月、当初の計画より車両更新時期を早め更新用の新車を導入することが決定された[注 3][3]。
その後、2004年(平成16年)12月7日より後継車である2000系の営業運転が開始された。これにより本系列は順次置き換えられ、2000系の導入から2年を経た2006年(平成18年)12月3日に東葉高速線内での営業運転を終了した[注 4]。
最後まで使用された06Fは、12月4日に深川検車区への移動を兼ねて[注 5]東西線の朝ラッシュ時の東京メトロ車の運用に入り、東西線での営業運転も終えた。この際、1061は最初で最後の女性専用車指定を受けた。営業運転終了に際し、2007年初頭に大々的にイベントが行われた5000系とは異なり、記念パスネットカードの発売はされたものの、車両への記念シールの貼り付けなど特別なことは一切されなかった。
なお、2006年11月20日から東西線に女性専用車が設定されたが、1000形は営業運転終了が間近で休日運用のみの予備扱いとされたため、06F以外は告知シールは貼付されなかった。
運用離脱車は順次解体されていたが、最後まで残存していた06Fを含む最終3編成については解体されず、東京メトロ5000系ステンレス車と共に、インドネシアの鉄道会社であるPT. Kereta Api(現.PT Kereta Commuter Indonesia)にジャカルタ近郊の通勤電車用として売却されることとなり、2006年10月に09Fが、11月に08Fが、2007年1月に06Fがそれぞれ深川検車区から甲種車両輸送されている。06Fは現地でholeckと衝突事故を起こしたが、無事に営業復活した。現在は東葉塗装から現地塗装に塗り直されている。
各編成の廃車日
廃車された編成および代替で営業開始した2000系の編成は以下の通り。
- 01F(2005年4月6日廃車)→2103F
- 02F(2005年11月21日廃車)→2104F
- 03F(廃車日不明・2005年12月解体)→2107F
- 04F(2005年12月5日廃車)→2106F
- 05F(2005年11月27日廃車)→2105F
- 06F(2006年12月4日離脱・インドネシアへ売却)→2110F
- 07F(2005年1月30日廃車)→2102F
- 08F(2006年11月中旬離脱・インドネシアへ売却)→2109F
- 09F(2006年10月27日離脱・インドネシアへ売却)→2108F
- 10F(2005年1月17日廃車)→2101F
- 11F・12F(廃車済・2005年6月上旬解体)
- 他に増発用として2111Fが投入されている。
脚注
注釈
出典
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