日本プロボクシング協会 日本プロボクシング協会の概要

日本プロボクシング協会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 05:53 UTC 版)

日本プロボクシング協会
Japan Pro Boxing Association
本部が東日本ボクシング協会共々入居する黄色いビル
略称 JPBA
設立 1931年
設立者 本田明(本田明彦の実父)
種類 任意団体
目的 プロボクシングジムの管轄
本部 日本
東京都文京区
会長 小林昭司
関連組織 日本ボクシングコミッション(JBC)
ウェブサイト jpba.gr.jp
特記事項 全日本プロフェッショナル拳闘協会として発足。2000年より現団体名。
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歴史

  • 1931年2月 「全日本プロフェッショナル拳闘協会」として発足[1]
    この協会には、大日本拳闘会(会長:嘉納健治野口ジム創始者ライオン野口所属)、日本拳闘倶楽部(会長:渡辺勇次郎)、帝國拳闘会(会長:田邊宗英)、東洋拳闘会(鈴木武)が加盟していた。他の準加盟団体には、高橋鱗三が率いる東京ボクシング倶楽部、伊藤成義が率いる東亜拳闘倶楽部があった。未加盟の団体には、日米拳闘倶楽部(会長:山中利一)、日東拳闘倶楽部(会長:益戸克己)、東京拳闘協会(会長:竹屋春光)、國際拳闘倶楽部(会長:大野重治、国際ボクシングスポーツジムとは無関係)、極東拳闘倶楽部(会長:鶴橋泰四郎)などがあった。大日本拳闘会には葵拳闘倶楽部、大東拳闘倶楽部など下部のジムが所属していた[2]
  • 1934年10月 「全日本拳闘連盟」に改称。
  • 1936年 「大日本拳闘連盟」と分裂。
  • 1937年 全日本拳闘連盟解散。
  • 1940年5月 「東京拳闘連合会」発足。
  • 1943年 「大日本拳闘協会」に改称。
  • 1944年 大日本拳闘協会解散
  • 1946年 「日本拳闘協会」設立。
  • 1947年 戦後初の日本王座決定戦開催。
  • 1948年 「全日本ボクシング連盟」と分裂。
  • 1949年 再統合により「全日本ボクシング協会」発足。
  • 1952年4月 日本ボクシングコミッション(JBC)を設立。全日本ボクシング協会解散。
  • 1957年5月 「プロモーター協会」「マネージャー協会」「オーナー・クラブ」が相次いで発足。
  • 1962年4月 プロモーター協会、マネージャー協会、オーナー・クラブの合同により「日本ボクシング協会」設立。
  • 1972年5月 「黒い霧事件」。協栄ジム一門が「日本ボクシング協会」を離脱。“第二協会”旗揚げで分裂。
    しかし、新人王トーナメントなどは“第二協会”の選手の参加も認められ両協会の交流は続き、当初から和解が模索されていた。
  • 1976年11月 前述の“第二協会”と正式に和解し「全日本ボクシング協会」に統合。
  • 1982年夏 国際ボクシング連盟(IBF)関連団体として西日本協会会長経験者だった池田久経営の奈良池田ジムがIBF日本設立。同関係者はJBCからライセンス無期限停止で協会から永久追放。
  • 1998年10月 これまで準用されていた1978年3月1日施行の「全日本ボクシング協会会則・会規」を変更し、新規加盟金制度(代表者・会長が世界王者経験者は300万、東洋太平洋王者経験者は400万、日本王者経験者は500万、協会が功労者と認めた者は700万円、その他の者は1000万円)を採用[3]
  • 2000年3月 「日本プロボクシング協会」に改称。協会は専用会場の設立など大規模な事業を行うために社団法人化を進め、それを指導する立場にあった文部省の指示で、アマチュアを含むという誤解を避け、プロボクシングを強調する名称に改めた。協会幹部は「社会的に認知される団体になれば、プロボクシングをメジャーなスポーツに発展させやすくなる」と説明している[4]
  • 2008年 JBCが女子プロボクシングを認可。JWBCが発展的に解消してJWBCの総本山であった山木ジムが東日本協会加盟金免除で条件付き参入(2016年正式加盟)。同年10月7日の理事会で、広報活動に力を入れるため、広報準備委員会を立ち上げた。委員長は木更津グリーンベイジム会長の植田昭人が勤めることとなった[5]
  • 2010年春以降は女子のランキング・タイトル管理も(G Legendという名称の興行を定期的に開催する)東日本協会女子委員会がJBCより委託(日本女子王座が創設される2017年まで)。
  • 2012年、JPBA内規として世界王座挑戦資格を定める(後述)。

JBCとの関係

日本プロボクシング界をまとめる組織として協会とは別に一般財団法人日本ボクシングコミッション(JBC)が存在し、協会とJBCは互いに組織上は独立している。日本国内のプロボクシングにおいて、JBCがライセンスやランキング、ルール面、JPBAが興行や育成面を分担している。一方、ボクシングジムが協会に加盟するには、オーナーとして経営に当たる者がJBCクラブオーナーライセンスを取得していることが第一条件となる。

JPBAに加盟する日本各地のジムが主催し、後楽園ホールなどで日々開催されているプロボクシングの試合をJBCが正式なものと認定し、勝敗の結果やそれに伴う選手のランキング移動などを認定する。すなわちJBCの認定なくしては日本で「プロボクシング」のあらゆる試合は成立しない、とJBCは主張しているがルール第1条「日本ボクシングコミッション・コミッショナーは(財)日本ボクシングコミッション(以下JAPAN BOXING COMMISSION=JBC)管轄下で行われる日本での全てのプロフェッショナル・ボクシング(以下プロボクシング)試合公式試合場におけるスパーリング及び慈善試合を含む)を指揮及び監督する権能を有する。」の「JBC管轄下で行われる」の文言は1997年IBF日本活動再開時に独占禁止法違反の回避に盛り込まれた。


  1. ^ 国民新聞社運動部石川輝編「日本拳闘沿革史 全日本プロフェッショナル拳闘協会の結成」『拳闘レコード』啓成社、1936年10月13日発行、21頁。
  2. ^ 国民新聞社運動部石川輝編「各拳闘団体一覧表 プロフェッショナル」『拳闘レコード』啓成社、1936年10月13日発行、35-42頁。
  3. ^ 東京地判平20・4・23Westlaw Japan 2008WLJPCA04238006
  4. ^ 芦沢清一「ボクシング相談」『ワールド・ボクシング』2000年4月号増刊、日本スポーツ出版社、2000年3月18日、 42頁。
  5. ^ ボクシング・ワールド 競馬最強の法則11月号増刊』、KKベストセラーズ、2008年11月20日、78-79頁。
  6. ^ “[理事会]2017.10.25 JPBA 女子世界挑戦の内規を制定”. ボクシングモバイル. (2017年10月25日). https://boxmob.jp/sp/news/index.html?nid=19944&n=1 2017年11月12日閲覧。 
  7. ^ a b “JPBAが世界挑戦に日本、東洋王者限定”. 日刊スポーツ. (2007年11月17日). https://www.nikkansports.com/battle/p-bt-tp0-20071117-284065.html 2017年11月19日閲覧。 
  8. ^ “東日本協会が世界王座挑戦資格の修正案”. 日刊スポーツ. (2008年2月20日). http://www.nikkansports.com/battle/p-bt-tp0-20080220-323998.html 2017年11月19日閲覧。 
  9. ^ a b “IBF、WBO加盟へ ボクシング協会が要請”. スポーツニッポン. (2011年10月13日). http://www.sponichi.co.jp/battle/news/2012/10/13/kiji/K20121013004325640.html 
  10. ^ “ボクシング、世界挑戦資格にアマ実績反映 村田ら該当”. 朝日新聞. (2017年4月1日). http://www.asahi.com/articles/ASK416Q4LK41KTQ2019.html 2017年11月19日閲覧。 
  11. ^ “五輪などのアマ実績外す 世界挑戦資格”. 産経新聞. (2012年12月24日) 
  12. ^ “日本プロボクシング協会、世界挑戦資格を拡大”. 日刊スポーツ. (2017年7月26日). https://www.nikkansports.com/battle/news/1862523.html 2017年11月19日閲覧。 
  13. ^ “女子の世界挑戦資格を制定 日本プロボクシング協会”. サンケイスポーツ. (2017年10月25日). http://www.sanspo.com/sports/news/20171025/box17102518470002-n1.html 2017年11月19日閲覧。 
  14. ^ a b WBO承認加盟会見 4月1日からIBFも ボクシングニュース「Box-on!」 2013年2月18日
  15. ^ “大橋会長が続投 東日本と日本協会”. 日刊スポーツ. (2013年3月1日). http://www.nikkansports.com/battle/news/p-bt-tp0-20130301-1091613.html 


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