富士川橋梁 (東海道本線) 年表

富士川橋梁 (東海道本線)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/08 05:17 UTC 版)

年表

  • 1886年(明治19年):当初の位置での基礎工事に着手[13]
  • 1887年(明治20年)5月:当初の位置での工事を断念[13]
  • 1888年(明治21年)9月:富士川橋梁完成[13]
  • 1889年(明治22年)
    • 2月1日:国府津 - 静岡間開通に伴い富士川橋梁供用開始[2]
    • 7月1日:東海道本線全線開通[2]
  • 1910年(明治43年)3月6日:富士川信号所 - 岩淵(現富士川駅)間複線化開業、従来の橋が上り線に、新たに建設の橋が下り線になる[25]
  • 1914年(大正3年)8月29日:水害により上り線第8橋脚が傾斜し不通となる。9月1日より下り線橋梁を使った単線運転で応急復旧[28]
  • 1917年(大正6年):この頃までに上り線のすべてのトラス桁を新しいものに交換完了[29]
  • 1953年(昭和28年)6月:下り線第2径間斜材のアイバー折損事故[32]
  • 1954年(昭和29年)11月1日:新上り線橋梁の基礎工事に着手[4]
  • 1955年(昭和30年)6月末:新上り線橋梁の基礎工事竣功[4]
  • 1956年(昭和31年)
    • 3月5日:新上り線供用開始[5]
    • 3月25日:従来の上り線を新下り線として供用開始、従来の下り線を廃止[5]
  • 1982年(昭和57年)
    • 8月2日:台風10号の被害により、下り線第4橋脚・廃線第4橋脚が倒壊し、合計4連のトラス桁が流失して不通となる[51]
    • 8月4日:13時頃より通票閉塞により、上り線橋梁を使用した単線運転で運転を再開[54]
    • 8月12日:富士川左岸付近に臨時の渡り線を挿入し、富士駅からこの地点までを複線運転化、自動閉塞を施行[58]
    • 9月25日:第4橋脚下部工完了[76]
    • 9月30日:復旧桁の閉合完了[76]
    • 10月7日:復旧桁完了[76]
    • 10月15日:下り線橋梁の運転を再開[76]
  • 1988年(昭和63年):この頃、廃線となっていた旧橋梁が撤去される[1]
  • 1991年(平成3年) - 1992年(平成4年):下り線橋梁の補修工事実施[81]

注釈

  1. ^ トラスの三角形を構成する部材同士をつなぎ合わせる角の部分は、リベットやピンを用いて結合してヒンジのように可動とするのが本来であったが、この部分の維持管理に手間がかかることや、軸方向以外の複雑な力もかかることなどから、ガセットプレート (gusset plate) と呼ばれるつなぎ板を挟んで剛結合する構造が採用されるようになった[30]
  2. ^ アイ・バー (eye bar) は、長い棒材の端部に目玉状の穴を開けたもので、この穴にリベットを打つことで他の部材と結合する。保守に手間がかかることやアイ・バー自体が高価であったことから、次第に用いられなくなった[31]
  3. ^ 木工沈床は、丸太と石材を組み合わせて河床に設置した構造で、河床を守る働きがある[47]

出典

  1. ^ a b c d e 「歴史的橋梁を訪ねて(30)東海道本線 富士川橋梁」p.128
  2. ^ a b c d e 『静岡県鉄道軌道史』p.34
  3. ^ a b c d e f g 「台風10号による富士川橋梁の流失と復旧工事」p.9
  4. ^ a b c d e 「東海道本線富士川橋梁コンクリートポンプの使用実績」p.15
  5. ^ a b c d 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」pp.114 - 115
  6. ^ a b c 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」p.112
  7. ^ 『日本鉄道史 幕末・明治篇』pp.86 - 102
  8. ^ 『日本鉄道史 幕末・明治篇』pp.103 - 107
  9. ^ 『静岡県鉄道軌道史』p.25
  10. ^ 『静岡県鉄道軌道史』pp.25 - 26
  11. ^ a b c 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」p.121
  12. ^ 『静岡県鉄道軌道史』p.26
  13. ^ a b c d e f 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」p.117
  14. ^ 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」pp.117 - 118
  15. ^ a b 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」p.118
  16. ^ 『静岡県鉄道軌道史』p.33
  17. ^ a b 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」p.119
  18. ^ 「橋に賭けた男」pp.118 - 122
  19. ^ 「橋に賭けた男」pp.122 - 123
  20. ^ a b 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」pp.118 - 119
  21. ^ a b 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」p.116
  22. ^ 「明治時代に製作された鉄道トラス橋の歴史と現状(第1報)」pp.209 - 210
  23. ^ 「明治時代に製作された鉄道トラス橋の歴史と現状(第5報)」pp.227 - 228
  24. ^ 「明治時代に製作された鉄道トラス橋の歴史と現状(第5報)」p.231
  25. ^ a b 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」p.120
  26. ^ 「東海道線富士川橋梁の被災と復旧工事」p.65
  27. ^ 「明治時代に製作された鉄道トラス橋の歴史と現状(第5報)」p.228
  28. ^ a b 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 1/2」pp.120 - 121
  29. ^ a b 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 2/2」pp.124 - 125
  30. ^ 『鉄道構造物探見』p.133
  31. ^ 『鉄道構造物探見』pp.128 - 129
  32. ^ a b c d 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」p.110
  33. ^ 「東海道線富士川橋梁の新設計について」p.17
  34. ^ a b c 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」p.111
  35. ^ 「東海道線富士川橋梁の新設計について」pp.17 - 18
  36. ^ 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」pp.111 - 112
  37. ^ 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」pp.113 - 114
  38. ^ 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」pp.112 - 113
  39. ^ 「富士川橋梁の貨車輸送について」pp.17 - 19
  40. ^ a b 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」p.114
  41. ^ a b 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」p.113
  42. ^ 「レールの伸縮継目について」p.28
  43. ^ 「レールの伸縮継目について」p.29
  44. ^ 「レールの伸縮継目について」p.30
  45. ^ 「日本の鉄道遺産 富士山の眺望 東海道本線・富士川橋梁(上り線)」p.115
  46. ^ 「東海道本線富士川橋りょう根固め工事」p.112
  47. ^ 環境に配慮した地域づくり 伝統工法”. 国土交通省東北地方整備局河川部. 2019年3月27日閲覧。
  48. ^ 「東海道本線富士川橋りょう根固め工事」p.113
  49. ^ 「東海道本線富士川橋りょう根固め工事」p.114
  50. ^ a b 「東海道本線富士川橋梁災害復旧工事」p.137
  51. ^ a b c d 「東海道線富士川橋梁の被災と復旧工事」p.63
  52. ^ 「東海道線の災害-富士川橋りょう単線運転計画-」pp.14 - 16
  53. ^ 「東海道線富士川橋梁の被災と復旧工事」p.64
  54. ^ a b c d 「東海道線の災害-富士川橋りょう単線運転計画-」p.16
  55. ^ 「続・わが青春の機関車」p.143
  56. ^ a b 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 2/2」p.126
  57. ^ 「続・わが青春の機関車」p.145
  58. ^ a b 「東海道線の災害-富士川橋りょう単線運転計画-」pp.14 - 17
  59. ^ 「東海道線の災害-富士川橋りょう単線運転計画-」p.17
  60. ^ 「東海道線富士川橋梁の被災と復旧工事」pp.65 - 66
  61. ^ 「東海道本線富士川橋梁災害復旧工事」pp.137 - 138
  62. ^ 「富士川橋りょう災害」pp.36 - 38
  63. ^ 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 2/2」p.127
  64. ^ 「富士川橋りょう災害」p.38
  65. ^ 「東海道本線富士川橋梁災害復旧工事」pp.45 - 46
  66. ^ 「台風10号による富士川橋梁の流失と復旧工事」pp.9 - 10
  67. ^ 「東海道本線富士川橋梁災害復旧工事」p.138
  68. ^ a b 「台風10号による富士川橋梁の流失と復旧工事」p.10
  69. ^ 「東海道本線富士川橋梁災害復旧工事」pp.138 - 139
  70. ^ 「台風10号による富士川橋梁の流失と復旧工事」p.11
  71. ^ 「東海道本線富士川橋梁災害復旧工事」pp.139 - 140
  72. ^ 「台風10号による富士川橋梁の流失と復旧工事」pp.11 - 12
  73. ^ 「台風10号による富士川橋梁の流失と復旧工事」pp.12 - 13
  74. ^ 「東海道本線富士川橋梁災害復旧工事」p.140
  75. ^ 「日本の鉄道遺産 災害を乗り越えて 東海道本線・富士川橋梁(下り線) 2/2」p.129
  76. ^ a b c d e 「東海道本線富士川橋梁災害復旧工事」p.141
  77. ^ 「台風10号による富士川橋梁の流失と復旧工事」pp.13 - 14
  78. ^ 「富士川橋りょう災害」p.37
  79. ^ 「歴史的橋梁を訪ねて(30)東海道本線 富士川橋梁」p.129
  80. ^ a b 「富士川橋梁の被災原因の解明および結果の橋梁管理への適用」p.13
  81. ^ a b c d 「その後の富士川橋梁」p.146
  82. ^ 「富士川橋梁の被災原因の解明および結果の橋梁管理への適用」p.16
  83. ^ 「富士川橋梁の被災原因の解明および結果の橋梁管理への適用」pp.20 - 22
  84. ^ 「富士川橋りょう橋脚補強」pp.16 - 18
  85. ^ 「富士川橋りょうの活線施工による主要部材の取替」pp.46 - 48
  86. ^ 「東海道線富士川橋梁の被災と復旧工事」p.65
  87. ^ 「富士川橋梁復旧で得た教訓」p.82





英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「富士川橋梁 (東海道本線)」の関連用語

富士川橋梁 (東海道本線)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



富士川橋梁 (東海道本線)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの富士川橋梁 (東海道本線) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS