八代市 概要

八代市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 02:12 UTC 版)

概要

八代市中心部周辺の空中写真。
2016年4月20日撮影の25枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

江戸時代以来の干拓によって広がった平野部では農業が盛ん。畳表の原料となるいぐさの生産は日本一で、国産の約8割を占める。ただし、近年は安い中国産に押され、作付面積が最盛期の3分の1と急激に減少している。

近年、食べられるお箸 や、畳作り体験とい草食品の展開 など、畳以外の形でい草をPRするようになった。また、国内最大の柑橘類晩白柚(ばんぺいゆ)も特産品で日本一の生産量を誇る。最近はトマトの一大産地としても知られる。

明治時代になり八代港が近代的な港湾として整備され、1890年(明治23年)に九州第1号のセメント工場ができたのを皮切りに、以後製紙工場(九州製紙、現日本製紙)、日曹人絹パルプ(現興人)、昭和酒造(現メルシャン)と相次いで進出し、工業都市へと発展した(八代臨海工業地域)。

戦中、戦後を通して田園地帯や海岸埋立地に新しい工場が立ち並び、いぐさの生産も伸びて繁栄。当時、商店街、歓楽街や日奈久温泉の賑わいは熊本一だったという。しかし、近年は中心部の大型店の撤退や郊外の大型ショッピングセンターの進出などで中心市街地の活性化が課題になっている。

毎年11月に行われる八代神社の「妙見祭」は、長崎くんち博多祇園山笠[1] と並ぶ九州三大祭。御輿、獅子舞、神馬、花馬、傘鉾、亀蛇(がめ)などが居並ぶ行列は1kmに及ぶ。秋には毎年数十万人の観光客が集まる「やつしろ全国花火競技大会」が行なわれる。

八代平野の南端にある日奈久温泉は、合計16の泉源が集中しており、湧出量は毎時140トン、ほとんどの旅館がかけ流しである。江戸時代に熊本藩の藩営温泉場として栄えた。のんびりとした風情で、薩摩街道筋を中心に明治・大正・昭和の町の区割りがそのまま残っている。日奈久の名産として、細川氏の御用窯だった高田焼(こうだやき)や竹細工、ちくわが知られる街でもある。


  1. ^ 博多祇園山笠の代わりに筥崎宮放生会とする場合もある
  2. ^ 八代 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月24日閲覧。
  3. ^ 令和2年7月豪雨による浸水状況について”. 国土交通省 (2020年7月31日). 2023年7月3日閲覧。
  4. ^ 八代市と氷川町、9020戸の断水解消”. 熊本日日新聞 (2023年2月10日). 2023年2月12日閲覧。
  5. ^ 「談話室=人形劇の音入れのため来熊した声優の神谷明さん (55)」『熊本日日新聞』2002年6月8日 夕刊






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