ロンギホレン 生合成

ロンギホレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/04/29 23:29 UTC 版)

生合成

セスキテルペンであるから、ファルネシル二リン酸から生合成される。まず、二リン酸が脱離すると生成するアルケンの末端部分が結合して11員環を形成し、1,3-ヒドリド移動によってアリルカチオンを生じる。さらに架橋閉環が2回起こって三環性中間体となる。これが環上で1,2-アルキル移動を起こすとロンギホレンが生成する。

用途

工業的といえるほどの大きな用途はほとんどないが、イソロンギホレンを酸化したケトンやイソロンギホレンにギ酸を付加させたエステルは木様の香りを持つ香料として使用されるので、その原料として用いられている。また、不斉ヒドロホウ素化用の反応剤としてボランとロンギホレンから得られるジロンギホリルボランが試薬として市販されている。


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  2. ^ Moffett, R. H.; Rogers, D. (1953). Chem. Ind.: 916. 
  3. ^ a) Naffa, P.; Ourisson, G. (1953). Chem. Ind.: 917. 
    b) Naffa, P.; Ourisson, G. (1954). Bull. Soc. Chim. Fr. 21: 1115. 
  4. ^ Corey, E. J.; Ohno, M.; Vatakencherry, P. A.; Mitra, R. B. (1961). “Total Synthesis of d,l-Longifolene”. J. Am. Chem. Soc. 83: 1251-1253. doi:10.1021/ja01466a056. 
  5. ^ Corey, E. J.; Ohno, M.; Mitra, R. B.; Vatakencherry, P. A. (1964). “Total Synthesis of Longifolene”. J. Am. Chem. Soc. 86: 478–485. doi:10.1021/ja01057a039. 
  6. ^ Dev, S. (1981). “Aspects of Longifolene Chemistry. An Example of Another Facet of Natural Products Chemistry”. Acc. Chem. Res. 14: 82–88. doi:10.1021/ar00063a004. 


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