ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/10 13:00 UTC 版)
概要
時価2000億円といわれる徳川埋蔵金の鍵を握る徳川慶喜の2枚の肖像写真をめぐって、ルパンとマイケル・スズキとの争奪戦を描く。
本作はTVスペシャルでは初となる全編日本が舞台となり[注釈 1]、当時新しい観光スポットとして注目を浴びていたお台場周辺が登場する。架空の遊園地である人工島『アクアポリス』のほか、レインボーブリッジやフジテレビ社屋、東京国際展示場やゆりかもめといった建物が描かれている。財宝のキーパーソンである徳川慶喜も、同時期に大河ドラマが放送されていたこともあり、こちらも当時注目を浴びる存在であった。
TVスペシャルとしては銭形警部がストーリーの主軸に置かれた初めての作品でもある。機転を利かせてルパンの犯行を阻止するなど、鋭い敏腕警部としての銭形が描かれる。一方でルパン一味はルパンや不二子は詰めの甘さ、次元は虫歯、五ェ門は斬鉄剣を奪われるなどで本領発揮できずに失敗続きをするという珍しい展開となっており、中盤以降から銭形と手を組んでいる。ストーリーは1週間の時間軸で展開されており、本編は月曜日をオープニング、土曜日にクライマックスを迎える構成となっている。
本作の視聴率(24.1%)はTVスペシャル作品の中では『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』(24.9%)に次ぐ高い数字であり、山田康雄に替わって栗田貫一がルパンを演じた物では歴代最高視聴率を記録している(共に2022年現在)。
主題歌の『あこがれ』は、本作のゲストヒロインの声を務めた林原めぐみが歌っているが、クレジットは役名にちなむ「まりや」であった[1]。これは、林原がキングレコードの専属歌手であるのに対しこの曲はバップからの発売であるため、名義上アーティスト名を「まりや」としたためである。
骨董品鑑定人として知られる中島誠之助がタイトルロゴの一部をデザインし、本人役でも出演した[2]。また、『名探偵コナン』から、江戸川コナン、毛利蘭、毛利小五郎もカメオ出演している[注釈 2]。
劇中で、ルパンと不二子が打ち合わせを行うジャズ・パブの「G.H nine」は、上野に実在し、ルパンシリーズの音楽を手がける大野雄二も出演していた。現在は休業中。
注釈
- ^ 本作以前にテレビスペシャルで日本が部分的に舞台となった作品には『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』がある。
- ^ なお、後に『ルパン三世VS名探偵コナン』、『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』でそれぞれ共演することになる。なお、ルパン本人らではないが劇場版『名探偵コナン 紺碧の棺』では冒頭に登場する強盗犯2人がそれぞれルパンと不二子に変装しており、「不二子」などの単語も台詞として登場する。
- ^ 本来は茶髪で、幼少期の回想シーンで確認できる。
- ^ ノンクレジット
出典
- ^ あこがれバップ公式サイト
- ^ ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜バップ公式サイト
- ^ “ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜”. トムス・エンタテインメント 2019年8月26日閲覧。
- ^ ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜バンダイチャンネル公式サイト
固有名詞の分類
1998年のテレビアニメ |
発明BOYカニパン VISITOR ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜 浦安鉄筋家族 こっちむいて!みい子 |
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