ダ・ヴィンチ・コード 作品内に登場する観光名所

ダ・ヴィンチ・コード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/23 00:36 UTC 版)

作品内に登場する観光名所

批判・論争

フィクションであるとされているにもかかわらず、冒頭に実在の組織名を挙げ、「この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて事実に基づいている」と述べているために、扱われている内容の真偽について議論が起きた。例えば、冒頭に登場するオプス・デイ[1]は実在する組織であるが、「秘密結社」のシオン修道会やその「秘密儀式」は想像上のものとされている[注釈 2][2]カトリック教会の教義に深く関わる部分は大きな反響を巻き起こし、2006年3月には米国カトリック司教会議(USCCB)が、教義について反論するウェブサイト[3]を開設している。作品内でドラクロワの壁画で知られるカトリックの教会、サン・シュルピス教会の中にある日時計(ローズライン)に秘密を解く鍵が隠されていると記されている。これを鵜呑みにしたメディアが押し寄せた為、教会側は入り口に「日時計はローズラインと呼ばれた事もなければ、異教徒の陣の名残でもない」という張り紙を張った。サン・シュルピス教会は観光名所ということもあり、書かれている文字は何ヶ国語かに訳されている[4]

批判の一環として、特別番組「ダ・ヴィンチ・コードの嘘」が放送された。また、「日経エンタテインメント!」は『大名所で原作のウソを発見!』と題し原作で描かれている名所と実際の名所の相違点を挙げている。

また、レオナルド・ダ・ヴィンチ作品の謎、カトリックにおける異説や、聖杯伝説に関する解釈、メロヴィング朝の由来などの多くは『レンヌ=ル=シャトーの謎』からの借用であることが問題となった[5]。プロットの下敷にアイデアが盗用されたとして、『レンヌ=ル=シャトーの謎』の著者たちから訴えられたが、ロンドンの高等法院は原告側の訴えを退ける判決を下している。

脚注


注釈

  1. ^ 角川書店の発表によると2006年5月24日現在、単行本が237万部、文庫本が770万部、計1007万部。
  2. ^ 『秘密文書』なるものについては「シオン修道会」の項を参照のこと。

出典

  1. ^ 『ダヴィンチ・コード』とオプス・デイ」『』。2018年4月19日閲覧。
  2. ^ 中井俊已 (2006年8月5日). 『ダ・ヴィンチ・コード』はなぜ問題なのか?. グラフ社. ISBN 9784766209846 
  3. ^ JESUS DECODED
  4. ^ 日経エンタテインメント!
  5. ^ ダ・ヴィンチ・コードに対するオプス・デイの見解”. 2006年6月1日閲覧。[リンク切れ]


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