コロコロカービィ
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ジャンル | アクション |
---|---|
対応機種 | ゲームボーイカラー |
開発元 | 任天堂開発第二部 |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー |
上村雅之 谷口和彦 |
ディレクター | 鈴木利明 |
プログラマー |
笠松栄弘 西川英治 能登英司 幸田清 鈴木ゆかり |
音楽 |
前川琢也 尾崎裕一 米政美 |
美術 | 井沢圭子 |
シリーズ | 星のカービィシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア | 8メガビットロムカセット |
発売日 |
2000年8月23日 2001年4月9日 |
対象年齢 |
CERO:A(全年齢対象) ESRB:E(6歳以上) |
デバイス |
バックアップ用EEPROM搭載 動きセンサーカートリッジ搭載 |
売上本数 |
75万本[1] 123万本[2] |
その他 |
動きセンサー内蔵 型式: CGB-KKKJ-JPN CGB-KTNE-USA |
概要
主人公のカービィを操作し、デデデ大王によって隠されてしまったプププランドの星を取り戻す事が目的。世界初の動きセンサーカートリッジを搭載している[3]。本作はカービィの動きがゲーム機本体と連動しており、本体を右に傾ければカービィも右に、左に傾ければ左に転がり、跳ね上げるとカービィもジャンプするようになっている[注釈 1]。
本作はゲーム誌『ファミ通』の「クロスレビュー」にてシルバー殿堂を獲得した。後に続編となる『コロコロカービィ2』の制作が発表されたが、開発中止によりお蔵入りとなった。
内蔵センサーでの操作が中心となっていることから、バーチャルコンソール等の移植は長らく行われていなかったが、2023年2月9日に配信されたNintendo Directにて『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』の収録ソフトのひとつとして配信予定であることが発表され[4]、同年6月6日、収録ソフトに追加された[5][6]。
システム
本作の最大の特徴は、ソフト内に内蔵されたジャイロ・加速度センサーによりゲームボーイ本体の動きと連動してカービィを全方向に転がしたり、はね上げてジャンプ操作できることである。傾きの設定に関してはオプション設定で、ゲームボーイ本体を水平にするもの(すいへい)と、ゲームボーイを斜めに持つことを前提としたもの(GB)、いずれかを選択することが可能。この傾き設定はセレクトボタンを押すことで、ゲームプレイ中でも再設定が可能(一時的にポーズと同等の状態になり、本体の傾きを調整後にAボタンを押すことでその時点の傾きをゲーム内での水平の角度として再設定し再開する)。
本作ではカービィの特技である吸い込みや、コピー能力といった攻撃はできない。カービィの攻撃は基本的に、跳ね上げて攻撃するのみなので、メインの作品と異なり敵に触れても、敵本体にはダメージがいかないため消滅せず、最終的には体力がなくなりミスになる[注釈 2]。跳ね上げるごとに、敵キャラが3つのアイテムに変化し[注釈 3]、4人以上の敵キャラを同時に跳ね上げると、青い星のかけらに変化し、一定の時間内にすべて集めるとカービィが1UPする。
また、本ゲームではカービィシリーズでは珍しい「制限時間」が設けてあり、時間内にクリアしなければもちろんミスとなる。しかし、タイムパネルなどのアイテムで時間を増やすことができる。ゲーム内容は、各ステージに隠されている『レッドスター』を全て集めればEXステージに進めるようになっている。当然、EXステージでもレッドスターを集めなければ、クリア率100%には至らない。EXステージではステージ難易度が上がっている。
動作環境
センサーカートリッジによって動作する仕様であるが、ゲームボーイアドバンスSPではカートリッジを下方向から挿す形に変更されていることから傾きが上下左右反転になり、正常にプレイすることができない。そのため本作を仕様通りにプレイできる環境は、『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』での移植版の配信(2023年6月)まではゲームボーイカラーおよびゲームボーイアドバンスのみであった。
ニンテンドーゲームキューブ周辺機器のゲームボーイプレーヤーにおけるプレイについて、任天堂公式ではセンサーカートリッジを使用したゲームはプレイ不可能としている[7]。しかし実際には、ニンテンドーゲームキューブ本体のコントローラ端子を正面側に向け、ゲームキューブの取っ手を持つ、または、本体を抱き抱える形でプレイすることは不可能ではなく[8]、『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』での移植版の配信(2023年6月)までは正規に本ゲームをモニターに出力する手段もゲームボーイプレーヤーに限られていた。ゲームキューブでプレイする場合、総重量が2kg近くになる本体を動かす必要があるため、非常に大きく体力を消耗するが、それを含めた競技として楽しむ向きもあり、日本国外のやり込み投稿サイトspeedrun.comの本ゲーム向け投稿ページ[1]においてゲームキューブでプレイした場合での記録が複数投稿される、RTA in Japanでゲームキューブでのプレイが配信される等、一定の認知度をもって遊ばれている[9][6]。
『ゲームボーイ Nintendo Switch Online』移植版では、Joy-Conなど対応コントローラに組み込まれたジャイロセンサーと加速度センサーを使用する。そのためTVモード、テーブルモード、携帯モードいずれでも遊ぶことが可能。
アイテム
- レッドスター
- 全32個。これを集めることが攻略率アップに繋がる。
- ブルースター
- これを取ってゲームオーバーにならずにゴールすると、ボーナススターでミニゲームが出来る。
- ワープスター
- 取ると特定の場所にワープできる。各レベルの第4ステージ以外ではボーナスステージに移動できる。ボーナス面は各レベルの第4ステージを除き、全てにある。
- 各レベルの第4ステージは、ボスがいるマップに移動する。(EX2-4の1つ目は例外)
- 星のかけら(黄色)
- 50個あつめると1UPする。
- 星のかけら(赤色)
- 1つのコースで7つ集めると1UPする。それ以降は1つ取るたびに1UPすることができる。ミスするとあつめた個数がリセットされてしまう。
- 星のかけら(青色)
- 特定の?穴に入るか、4体以上の敵を画面内に入れてハネアゲをすると現れる。一定時間内にすべて集めると1UPする。
- マキシムトマト
- 体力を全回復する。
- 元気ドリンク
- 体力を1メモリ分回復する。
- おにぎり
- 各ボス戦の前に行うスロットでのみ手に入ることが出来るアイテムで、取ると体力の最大メモリが4つ(3メモリ→4メモリ)になる。
- ケーキ
- おにぎりと同じく各ボス戦のスロットでのみ手に入るアイテムで、取ると体力の最大メモリが5つ(3メモリ→5メモリ)になる。
- 無敵キャンディー
- 取ると一定時間無敵になり、敵やバンパーを弾き飛ばすことができる。
- マイク
- 取ると画面内にいる敵を全滅させることができる。
- 風船
- 15秒間空を飛ぶことができる。ちなみにこの時にAボタンを押すと空気弾を出すことができる。
- タイムパネル
- 取ると残りタイムが3秒追加される。
- タイム
- 取ると残りタイムが10秒もしくは20秒追加される。
注釈
- ^ カートリッジの挿入する向きが異なるゲームボーイアドバンスSPやゲームボーイプレーヤーを除く。
- ^ 特定のアイテムを使わないと倒せない敵もいる。
- ^ 星のかけら→元気ドリンク→時計パネル→星のかけら。
- ^ https://www.nintendo.co.jp/n02/dmg/kkkj/game/page03.html
- ^ リンク先よりパワーアップしていることが記載されている。 https://www.nintendo.co.jp/n02/dmg/kkkj/game/page03.html
出典
- ^ “VGChartz”. 2018年7月28日閲覧。
- ^ 2021CESAゲーム白書 (2021 CESA Games White Papers). コンピュータエンターテインメント協会. (2021). ISBN 978-4-902346-43-5
- ^ a b c 前田尋之 2018, p. 173- 「Chapter 2 ゲームボーイソフトソフトオールカタログ 2000年」より
- ^ “「ゲームボーイ Nintendo Switch Online」「ゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Online」が配信開始。今すぐ遊べるタイトルを一挙ご紹介。”. トピックス. Nintendo. 2023年2月9日閲覧。
- ^ “【6月6日追加】「ファミリーコンピュータ&スーパーファミコン&ゲームボーイ Nintendo Switch Online」追加タイトルが配信開始。”. トピックス. Nintendo. 2023年6月6日閲覧。
- ^ a b 畠中健太「「ゲームキューブ」を抱える必要はもうない! 「コロコロカービィ」初移植で様々なワードがTwitterトレンド入り」『GAME Watch』、2023年6月6日。2023年6月7日閲覧。
- ^ “周辺機器/ゲームボーイプレーヤー詳細情報”. 任天堂. 2023年2月20日閲覧。
- ^ 富士脇水面 (2020年1月8日). “『コロコロカービィ』でゲームキューブ本体をぶん回す!? 1kg以上ある機体を持ちあげて、傾けながらクリアする狂気のRTAが誕生”. ニコニコニュース オリジナル. ドワンゴ. 2020年7月5日閲覧。
- ^ サワディ大塚 (2023年2月19日). “もう筋トレはお役御免?『コロコロカービィ』Switch版の配信決定でRTA界隈に激震走る…”. インサイド 2023年2月20日閲覧。
- ^ “Kirby Tilt 'n' Tumble for Game Boy Color”. GameRankings. CBS Interactive. 2013年9月6日閲覧。
- ^ Miller, Skyler. “Kirby Tilt 'n' Tumble - Review”. Allgame. 2014年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年10月5日閲覧。
- ^ EGM staff (2001). “Kirby Tilt 'n' Tumble”. Electronic Gaming Monthly.
- ^ a b “コロコロカービィ まとめ [ゲームボーイ]”. ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2021年4月3日閲覧。
- ^ Leeper, Justin (May 2001). “Kirby Tilt 'n' Tumble”. Game Informer (97). オリジナルのFebruary 3, 2007時点におけるアーカイブ。 .
- ^ Bad Hare (April 23, 2001). “Kirby Tilt 'n' Tumble Review for Game Boy Color on GamePro.com”. GamePro. オリジナルのMarch 13, 2005時点におけるアーカイブ。 2016年10月5日閲覧。.
- ^ Gerstmann, Jeff (2001年3月26日). “Kirby Tilt 'n' Tumble Review”. GameSpot. 2016年10月5日閲覧。
- ^ Harris, Craig (2001年4月10日). “Kirby's Tilt 'n' Tumble [sic]”. IGN. IGN Entertainment. 2001年4月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年9月6日閲覧。
- ^ “Kirby Tilt 'n' Tumble”. Nintendo Power 143. (April 2001).
- 1 コロコロカービィとは
- 2 コロコロカービィの概要
- 3 ストーリー
- 4 スタッフ
- 5 脚注
固有名詞の分類
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