オニヤンマ 近縁種

オニヤンマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/05 09:34 UTC 版)

近縁種

ヒロオビオニヤンマ Anotogaster klossi
八重山諸島産のオニヤンマはそれまで、八重山諸島個体群にされていたが、近年のDNA解析により、台湾、中国南部に分布するA. flaveolaと同種のシノニム(同物異名)であることがわかり、A. klossiには2012年に「ヒロオビオニヤンマ」という和名が与えられた。腹部の発達した黄色帯、。八重山諸島のものはオスは腹部の形が他の日本産のものと明らかに違い、メスは翅の付け根が顕著にオレンジ色を帯びるなど、共に一目でわかる違いがある。この種の分布域では、八重山諸島が北限となる。

ミナミヤンマ科

ミナミヤンマ科 Chlorogomphidaeはオニヤンマ科に分類されているが、オニヤンマとの形態の差やDNA分析の結果などから、別なミナミヤンマ科に分けられる場合もある。

カラスヤンマ(Chlorogomphus brunneus brunneus)のメス。国立科学博物館の展示。

オニヤンマとの違いは、複眼が一対で接しているオニヤンマと違い、前述のコオニヤンマほどではないが、完全に離れている事が挙げられる。

カラスヤンマ Chlorogomphus brunneus brunneus Oguma,1926
体長7.5cmほど。オスの翅はほぼ透明だが、メスの翅は基部から3分の2くらいまで黒褐色になるものから、翅全体が黒褐色になるものまでみられる。「カラス」の名はこのメスの翅に因んだものである。沖縄本島のみに分布する。慶良間諸島(渡嘉敷島)には別亜種アサトカラスヤンマ C. b. keramensis Asahina,1972 が分布し、絶滅危惧Ⅱ種。
ミナミヤンマ C. b. costalis Asahina,1949
カラスヤンマの亜種。体長7.5-8.5cm(一般に本土のものは大きく、南西諸島産は小さい)。オスの翅はほぼ透明で、メスの翅には前縁に黒褐色の縁取りがある。メスの翅の模様には著しい地域変異があり(一般に南へ行くほど黒褐色の縁取りが濃い)、メスを見れば採集地がほぼ分かるといわれるが、同じ生息域での個体変異も著しい。四国南部・九州南部から徳之島にかけて分布する。
オキナワミナミヤンマ C. okinawensis Ishida,1964
体長7.5cmほど。オスの翅は透明で、メスの翅には前縁にごく薄い縁取りがある。オス・メス共に腹部の黄斑が顕著である。台湾にすむヒロバヤンマ C. brevistigma Oguma,1926 に近縁で、ヒロバヤンマの亜種とする見解もある。沖縄本島北部のごく限られた場所に分布する。絶滅危惧Ⅱ種
イリオモテミナミヤンマ C. iriomotensis Ishida,1972
体長8cmほど。オスの翅はほぼ透明で、メスの翅には全体を取り囲むように縁取りがある。オス・メス共に腹部の黄斑が顕著である。台湾のタイワンミナミヤンマ C. risi Chen,1950 に近縁である。西表島のみに分布する。

脚注

出典




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