アブロ 720 アブロ 720の概要

アブロ 720

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/05 16:10 UTC 版)

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アブロ720の風洞模型

概要

1950年代に入り、イギリス空軍は高性能の迎撃戦闘機を求めていた。当時のジェットエンジンは非力な面があり、十分な高空・高速性能を得るためにロケット動力機に関心が向けられていた。イギリス空軍は1952年に作戦要求301(OR.301)を出し、ロケット動力も有する迎撃機の開発を求めた。これによりアブロ 720とサンダース・ロー SR.53の2機種の開発が開始されることとなった。

アブロ 720はジェットエンジンロケットエンジンの混合動力機であり、デルタ翼を有していた。ロケットエンジンは胴体上部を占め、ノズルは機体末尾にある。液体燃料ロケットエンジンであり、酸化剤液体酸素燃料ケロシンを用いるものであった。ターボジェットエンジンは機体下部にあり、インテイクも機首下部に持つ。エンジンを胴体内に上下に装備しているため、胴体は縦長の断面であった。垂直尾翼も三角の形状であった。武装は空対空ミサイル2発が搭載予定となっていた。

サンダース・ロー SR.53は開発が継続されたものの、アブロ 720は1956年にモックアップ段階で開発中止となった。

要目(計画値)

出典:The British Fighter since 1912[1]

諸元
性能
  • 最大速度:2,124 km/h(マッハ2.0; 1,320 mph; 1,147 kn)、高度12,200 m(40,000 ft)時
  • 実用上昇限度:18,288 m(60,000 ft)
武装

参考文献

  • 『大戦後のアメリカ・イギリス軍試作・計画機(3) イギリスその他の国々』デルタ出版 2001年9月発行

  1. ^ Mason, Francis K. The British Fighter since 1912. Annapolis, Maryland, USA:Naval Institute Press, 1992. ISBN 1-55750-082-7, p. 400.


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