お化け屋敷 お化け屋敷の概要

お化け屋敷

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/07 05:51 UTC 版)

お化け屋敷の一例
お化け屋敷入り口

概要

娯楽施設としてのお化け屋敷は、映像や音響からくり役者などを駆使し、利用者に対し幽霊や怪物に対する恐怖を疑似体験させ、楽しませる事を目的とする施設である。遊園地等に常設される例は多い。また、日本では他、祭りに際して屋台等と並んで臨時に設けられる場合も多い。なお、仮設営業されるものは見世物小屋の一形態であり、「薮」と呼ばれた[2]

お化け屋敷を大きく分類すると、以下の種類に分けられる。

ウォークスルー型
名称の通り決められた通路を歩いて進む、最も一般的なもの。人形や音響効果などを使った仕掛けの他、最近ではよりリアリティを追求する為に独自のストーリーを持たせたり、人がお化け役として客を驚かしたりするものが多い。一部では、通路に分岐が設けられており間違えると元来た道へ戻されるというもの、靴を脱いで入らなければならないもの、入る前と出た後で心拍数を計測し、それによってランク付けされるというものなどもある。富士急ハイランドの「戦慄迷宮」、東京ドームシティアトラクションズの「怨霊座敷」、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの「ザ・マミー・ミュージアム〜ハムナプトラ 神々の呪い〜」「チャッキーのホラー・ファクトリー」などがこのタイプ。
ライド型
特定の小型の乗り物に乗り、ガイドレールに沿って一定の速度で進んでいくもの。お化け役の人が出るというものは極めて少なく、客の側まで来て驚かすという事があまり無い為、お化け屋敷としてはあまり怖くない部類に入る。東京ディズニーランドの「ホーンテッドマンション」、浅草花やしきの「スリラーカー」、としまえんの「ミステリーゾーン」、富士急ハイランドの「無限廃坑」などがこのタイプ。
3Dサウンド型
ヘッドフォンを装着し、そこから流れてくる音声を聴くというもの。一部では部屋に仕掛けが施されているものもある。比較的狭い密室の中に案内され、終わるまで出る事ができないという恐怖感がある。富士急ハイランドの「血に飢えた病棟」、ナムコ・ナンジャタウンの「地獄便所」、浅草花やしきの「ゴーストの館」などがこのタイプ。
シアター型
比較的大人数収容できる広い部屋で、映像を観たり音声を聴いたりするというもの。富士急ハイランドの「稲川淳二の棺桶劇場」、東京ジョイポリスの「ダークチャペル」などがこのタイプ。

歴史

常設展示のお化け屋敷と言われているのは1835年、ロンドン蝋人形作家のマリー・タッソーが作った「Chamber of Horrors」(マダム・タッソー館)といわれている。 同時代の1830年、日本でも江戸大森東京都大田区大森)の医者の瓢仙が「大森の化け物茶屋」を自宅の庭に作っており日本のお化け屋敷の原型と言われている[3]他に、鶴屋南北が夏場の歌舞伎の演目に採り上げたり、2代目・泉屋吉兵衛(泉目吉)が発展させたという説もある[4]。遊園地に常設された最も古いお化け屋敷は昭和30年代に宝塚ファミリーランドにあった物。


  1. ^ 「余録」(毎日新聞2014年8月18日)によれば、お化けや怪談が夏の風物詩となったのは鶴屋南北 (4代目)の歌舞伎からで、1836年(天保7)年、江戸・両国回向院 で「寺島仕込怪物問屋(てらしまじこみばけものどんや/寺島とは尾上菊五郎)」というが評判となる。「四谷怪談」など怪談ものの場面をからくり人形で見せた。これが日本で初の本格的化け物屋敷興行という。
  2. ^ 全国的に有名で、単独で見世物化されていた八幡の藪知らずから来ていると思われる。
  3. ^ お化け屋敷の歴史
  4. ^ 遊園地を百倍楽しめる はじめて物語
  5. ^ 死霊城呪われた部屋!廃墟の城に潜む恐怖、君は耐えられるか?
  6. ^ 和歌山・有田川町の小学校跡でお化け屋敷 絵本作家2人が企画”. 和歌山経済新聞 (2016年8月9日). 2018年11月22日閲覧。
  7. ^ 学校のおばけ屋敷in有田川ファイナル”. イベニア (2018年8月). 2018年11月22日閲覧。
  8. ^ a b 加藤耕一 『「幽霊屋敷」の文化史』講談社現代新書 2009





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