いとこ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/30 15:28 UTC 版)
呼称
漢字表記
漢字では、年長の男性を従兄、年長の女性を従姉、年少の男性を従弟、年少の女性を従妹と書く。また、これらを組み合わせて男同士を従兄弟、女同士を従姉妹、男女同士を従姉弟や従兄妹とも書く。引っくるめると従兄弟姉妹と書く。また、父方のいとこは堂兄弟や堂姉妹、母方のいとこは表兄弟や表姉妹とも書く。民俗学や人類学ではイトコと書く。古い使い方や地域によっては、同年代の傍系親族全体に使うこともある。[要出典]
兄弟姉妹の場合と同様に、親のいとこ(祖父母の兄弟姉妹の子供)は「いとこおじ」「いとこおば」ともいい、兄弟姉妹を伯叔父母に置き換えて従伯父、従叔父、従伯母、従叔母と書く(伯従父、叔従父、伯従母、叔従母という書き方もある)。
年長のいとこは「いとこのお兄ちゃん (従兄)」「いとこのお姉ちゃん (従姉)」と呼ばれる場合もある。これに倣って、いとこの子供(親の兄弟姉妹の孫)を「いとこおい」「いとこめい」と呼ぶ場合があり、従甥や従姪と書く。
当事者間
一般的な当事者間の呼称は、日常の当事者間の親密性が高い場合には、親しみを込めて2親等兄弟間における慣例にならい、年長のいとこに対してお兄さん、兄さん、お姉さん、姉さん(年齢差が大きい場合や、親と年齢が近い場合は、尊属3親等呼称を用いておじさん、おばさん)など、年少者のいとこに対しては名の呼び捨てないし「ちゃん」「君」付けで呼ぶことが多い。当事者間の親密性が低い場合には、年齢の長短にかかわらず一般敬称の「さん」を付けて呼称するのがほとんどである。
他言語での表現
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いとこは英語では通常「cousin」と訳されるが、「cousin」が指す範囲は「親の兄弟姉妹の子供」を含めた「同世代の傍系親族全体」が含まれる。「親の兄弟姉妹の子供」「親同士(1代前)が兄弟姉妹の関係」「2代前が共通である関係」を厳密に指すには「first [full] cousin」、「親のいとこの子供」「祖父母の兄弟姉妹の孫」「祖父母同士(2代前)が兄弟姉妹の関係」「3代前が共通である関係」を厳密に指す場合には「second cousin」が用いられる。また同世代ではない関係の場合、たとえば人物Aの3代前の夫婦が人物Bの2代前の夫婦と同じである場合は、「first cousin once removed」と表現される。同様に人物Aの5代前の夫婦が人物Bの3代前の夫婦と同じである場合は、「second cousin twice removed」と表現される。
いとこ違い
親の兄弟姉妹の子供を「いとこ」、祖父母の兄弟姉妹の孫を「またいとこ」「はとこ」というのに対して、親の兄弟姉妹の孫(いとこの子供)や祖父母の兄弟姉妹の子供(親のいとこ)を総めて「いとこ違い」という場合がある。同様に、兄弟姉妹の子供同士を「いとこ同士」、兄弟姉妹の孫同士を「はとこ同士」に対して、一方が兄弟姉妹の子供でもう一方が兄弟姉妹の孫の関係も「いとこ違い」という。英語では「いとこ違い」を“first cousin once removed”と呼ぶ。
この内、祖父母の兄弟姉妹の子供(親のいとこ)は、英語では“cousin uncle””cousin aunt”や“second uncle”“second aunt”と呼び、スペイン語では“tío segundo”“tía segunda”と呼ぶ。
同様に、親の兄弟姉妹の孫(いとこの子供)は、英語では“cousin's child”や“cousin nephew”“cousin niece”と呼び、スペイン語では“sobrino segundo”や“sobrina segunda”と呼ぶ。
平行いとこ・交叉いとこ
いとこのうち、親どうしが同性(兄弟または姉妹)であるものを平行いとこと呼び、異性(兄妹または姉弟)であるものを交叉いとこと呼ぶ。言いかえると、平行いとこは父親の兄弟(父方のおじ)の子、または母親の姉妹(母方のおば)の子を言い、交叉いとこは父親の姉妹(父方のおば)の子、または母親の兄弟(母方のおじ)の子を言う。
- ^ “親等とは?誰でもわかる親等の簡単な数え方と一目瞭然の親等一覧図”. 遺産相続弁護士ガイド. 2022年11月11日閲覧。
いとこと同じ種類の言葉
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