ねずみ鋳鉄
黒鉛が片状に晶出している鋳鉄で、破面がねずみ色をしていることからこの名がある。普通鋳鉄とも呼ばれ、もっとも一般的な鋳鉄である。JIS G5501-1995では、種類はFC100~FC350までの6種類に分類される(引張り強さ100N/mm2以上~350N/mm2以上)。耐食性、耐摩耗性、振動吸収能などがよく、かつ鋳造性がよいので日用品から重工業材料まで用途が広い。自動車用鋳物部品では、シリンダーブロック、ブレーキドラムなどに使用されている。最近は高い材質目標に対応するため、ねずみ鋳鉄にクロム、スズ、アンチモンなどを添加して、硬度や強度のアップをはかることが多い。代表的なねずみ鋳鉄の成分は、FC250の場合、炭素3.00~3.40%、ケイ素1.85~2.25%、マンガン0.60~0.90%、リン0.30%以下、硫黄0.10%以下、そのほか合金元素の添加も可能である。
参照 強靭鋳鉄、ダクタイル鋳鉄、鋳鋼「gray cast iron」の例文・使い方・用例・文例
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