GAGAの公式ステートメントとは? わかりやすく解説

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GAGAの公式ステートメント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 08:06 UTC 版)

代数幾何学と解析幾何学」の記事における「GAGAの公式ステートメント」の解説

( X , O X ) {\displaystyle (X,{\mathcal {O}}_{X})} を C 上有限型なスキームとすると、位相空間 Xan存在し集合としては、連続埋め込み写像 λX: Xan → X を持つ X の閉点構成するXan位相は「複素トポロジー」と呼ばれる部分空間位相とは全く異なった位相である)。 φ: X → Y を C 上局所有限型なスキームの射とすると、連続写像 φan: XanYan存在して、λY °φan = φ °λX となる。 Xan 上には層 O X a n {\displaystyle {\mathcal {O}}_{X}^{\mathrm {an} }} が存在し、 ( X a n , O X a n ) {\displaystyle (X^{\mathrm {an} },{\mathcal {O}}_{X}^{\mathrm {an} })} が環付き空間であり、λX: Xan → X は環付き空間写像となる。空間 ( X a n , O X a n ) {\displaystyle (X^{\mathrm {an} },{\mathcal {O}}_{X}^{\mathrm {an} })} は、 ( X , O X ) {\displaystyle (X,{\mathcal {O}}_{X})} の「解析化(analytification)」と呼ばれ解析空間である。全ての φ: X → Y に対し上で定義され写像 φan は解析空間写像である。さらに写像 φ ↦ φan は、開埋め込みを開埋め込みへと写像する。X = Spec(C[x1,...,xn]) に対しXan = Cn全ての多重円板(polydisc) U に対すO X a n ( U ) {\displaystyle {\mathcal {O}}_{X}^{\mathrm {an} }(U)} は、U 上の正則函数空間適当な商となる。 全ての X 上の層 F {\displaystyle {\mathcal {F}}} (代数的層という)に対し、X 上のF a n {\displaystyle {\mathcal {F}}^{\mathrm {an} }} (解析的層という)と層の写像 O X {\displaystyle {\mathcal {O}}_{X}} -modules λ X ∗ : F → ( λ X ) ∗ F a n {\displaystyle \lambda _{X}^{*}:{\mathcal {F}}\rightarrow (\lambda _{X})_{*}{\mathcal {F}}^{\mathrm {an} }} が存在する。層 F a n {\displaystyle {\mathcal {F}}^{\mathrm {an} }} は λ X − 1 F ⊗ λ X − 1 O X O X a n {\displaystyle \lambda _{X}^{-1}{\mathcal {F}}\otimes _{\lambda _{X}^{-1}{\mathcal {O}}_{X}}{\mathcal {O}}_{X}^{\mathrm {an} }} として定義される。対応 F ↦ F a n {\displaystyle {\mathcal {F}}\mapsto {\mathcal {F}}^{\mathrm {an} }} は ( X , O X ) {\displaystyle (X,{\mathcal {O}}_{X})} 上の層の圏から ( X a n , O X a n ) {\displaystyle (X^{\mathrm {an} },{\mathcal {O}}_{X}^{\mathrm {an} })} の層の圏への完全函手定義する次の 2つステートメントは、セールGAGA 定理グロタンディークやネーマンらにより拡張された)の真髄である。 f: X → Y をC 上有限型なスキーム任意の射とし、 F {\displaystyle {\mathcal {F}}} を連接層とすると、自然な写像 ( f ∗ F ) a n → f ∗ a n F a n {\displaystyle (f_{*}{\mathcal {F}})^{\mathrm {an} }\rightarrow f_{*}^{\mathrm {an} }{\mathcal {F}}^{\mathrm {an} }} は単射である。f を固有とすると、この写像同型となる。また、この場合には、全ての高次順像について同型 ( R i f ∗ F ) a n ≅ R i fa n F a n {\displaystyle (R^{i}f_{*}{\mathcal {F}})^{\mathrm {an} }\cong R^{i}f_{*}^{\mathrm {an} }{\mathcal {F}}^{\mathrm {an} }} が成り立つ。 ここで、Xanハウスドルフかつコンパクトとする。 F , G {\displaystyle {\mathcal {F}},{\mathcal {G}}} が 2つとも ( X , O X ) {\displaystyle (X,{\mathcal {O}}_{X})} 上の連接代数的な層で、 f : F a nG a n {\displaystyle f:{\mathcal {F}}^{\mathrm {an} }\rightarrow {\mathcal {G}}^{\mathrm {an} }} が O X a n {\displaystyle {\mathcal {O}}_{X}^{\mathrm {an} }} 加群の層写像とすると、f = φan をもつ一意な層の写像 O X {\displaystyle {\mathcal {O}}_{X}} 加群 φ : F → G {\displaystyle \varphi :{\mathcal {F}}\rightarrow {\mathcal {G}}} が存在する。 R {\displaystyle {\mathcal {R}}} が Xan 上の O X a n {\displaystyle {\mathcal {O}}_{X}^{\mathrm {an} }} 加群解析的連接層であればO X {\displaystyle {\mathcal {O}}_{X}} 加群代数的連接層 F {\displaystyle {\mathcal {F}}} と同型 F a n ≅ R {\displaystyle {\mathcal {F}}^{\mathrm {an} }\cong {\mathcal {R}}} が存在する。 少し一般性低くなるが、GAGA定理は、複素多様体 X の上代数的連接層の圏と対応する解析空間 Xan の上解析的連接層の圏が、圏同値であることを言っている。解析空間 Xan は、大まかには、座標変換(the coordinate charts)を通して Cn から決まる複素構造を X へ引き戻すことによって得られる実際この方法で定理言い換えることはセール論文精神近く上記の公式のステートメントを使うことでその重要さ分かるスキーム論は、GAGA出版され当時はまだ理解されてはいなかった。

※この「GAGAの公式ステートメント」の解説は、「代数幾何学と解析幾何学」の解説の一部です。
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