DTMにおけるシーケンサーソフトのデータ入力方法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 08:13 UTC 版)
「デスクトップミュージック」の記事における「DTMにおけるシーケンサーソフトのデータ入力方法」の解説
譜面入力 シーケンスソフトの画面上に表示される五線譜に音符や調号をマウスで貼り付けていく入力方法。初心者にも分かりやすいが、音の強弱やピッチベンドなど、細かいニュアンスの入力には適していない。 数値入力 音の高さ、長さ、強弱などを数値にして、入力していく方法。初期のデジタルシーケンサーであるローランド MC-8で確立された入力方法で、その後のレコンポーザなどのシーケンサーソフトにも採用され、日本でDTMという言葉が普及する以前の「コンピューターミュージック」においては標準の入力形式であったと言える。MIDIデータそのものは本来数値データなので、現在でもほとんどのシーケンスソフトがエディットモードとしては備えている機能である。細かいニュアンスが出せるという特色があるものの、初心者には理解が難しいという欠点がある。 ピアノロール入力 オルゴールのシリンダーや自動ピアノのピアノロールと同様の考え方でデータを入力する方法で、画面の左側に音の高さを表す鍵盤が表示され、画面右側に音の長さを表す横向きのバーでグラフィカルに音程・音の長さを表示する画面(縦軸を音程、横軸を時間とする方眼紙状の画面)において、譜面入力と同様に音符に相当するデータを置いていく方法。音の発声開始タイミングや発声持続時間を「音符」という単位に囚われずに入力していくことができるが、鍵盤に慣れていない人にはわかりづらいという欠点がある。同様の入力方式に、発声開始タイミングだけを指定する「マトリックス入力」がある。これはローランドTRシリーズなどのリズムマシンに起源を発する入力方式で、持続時間を指定する必要のないドラムやパーカッション音源、1ショット(ループしない)サンプリング波形の再生などに使用するデータの入力に向いている。 リアルタイム入力 音源モジュールに接続されたMIDIコントローラー(キーボードなど)を実際に演奏して、データを入力する方法。楽器演奏が得意な人向き。アフタータッチの余分なデータやミスタッチも入力されてしまうという欠点がある。 Music Macro Language言語による入力 初期のパソコンでデスクトップミュージックをBASIC言語などで表現するのに使用されたが、現在でもごく一部のユーザーに、CUIや使い慣れたテキストエディタでほぼ完結して入力でき、コンパイラーソフトウェアが軽量であるために、他の方法と比べ飛躍的に高速に入力でき、細かい表現がしやすいため愛用されている。しかし、リズムの同期をしっかりとらないと曲の全体がずれてしまうという欠点がある。応用として、日本語で「ドレミ」などと表記できるストトン表記をすることができるソフトウェアがある。
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