CXCL12-abundant reticular cellとは? わかりやすく解説

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CAR細胞

読み方:シーエーアールさいぼう
別名:CXCL12を高発現する細網細胞CXCL12を高発現する突起を持った細胞
英語:CXCL12-abundant reticular cell、CAR cell

骨髄の内部分布しCXCL12というケモカインタンパク質一種)を盛んに産生することで特徴づけられる細網細胞一種2010年に、京都大学再生医科学研究所長澤司教授らの研究グループ発見命名した。CAR細胞の「CAR」は、「CXCL12-abundant reticular」の略語である。

CAR細胞は、造血幹細胞分化、あるいは未分化性の維持関わる微小環境造血幹細胞ニッチ)の主要な構成要素として、造血制御深く関与していると考えられている。「Nature Japan」の2010年特集記事では、「司令塔細胞」と表現された。

CAR細胞は長い突起持ち、その突起接着した造血幹細胞に対して白血球赤血球などへの分化促す性質を持つことが知られている。CAR細胞で産生されCXCL12SCFなどの分子造血幹細胞前駆細胞(HSPC)に作用することで、分化が起こると考えられている。

2014年に「Nature」誌に掲載され論文では、CAR細胞で産生され転写因子一種「Foxc1」が、CXCL12SCFなどの発現促進と、CAR細胞自身維持関与していることが示唆された。CAR細胞自身は、骨芽細胞脂肪細胞分化することが明らかにされているが、Foxc1を欠損するマウスでは、CAR細胞が維持されず、多く脂肪細胞分化し骨髄内が脂肪細胞満たされるとともに造血幹細胞血液細胞産生著しく減少した

iPS細胞などを用いてCAR細胞を人工的に創出することにより、造血幹細胞増殖促進や、骨髄移植の手法の改良実現できる可能性があるとされている。また、従来薬剤血液細胞を主標的としてきたのに対して、CAR細胞が関与する造血幹細胞ニッチ作用する薬剤開発することで、白血病などの疾患新たな治療法開発に繋がる可能性があるともされている。

関連サイト
Foxc1 is a critical regulator of haematopoietic stem/progenitor cell niche formation - Nature
生体システム制御学分野長澤研究室 - 京都大学再生医科学研究所
造血幹細胞と造血を制御する司令塔である骨髄のニッチの形成に必須の転写因子を発見 - 京都大学
造血幹細胞の維持と分化を支える「司令塔細胞」を特定! - Nature Japan

「CXCL12-abundant reticular cell」の例文・使い方・用例・文例

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