造血幹細胞ニッチ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/04 08:06 UTC 版)
造血幹細胞ニッチ (英名:Hematopoietic stem cell niche)とは骨髄において造血幹細胞と、それを支持する細胞によって作り出される微小環境のことである[1][2][3]。
註釈
- ^ 造血幹細胞は骨髄細胞1万-100万個に1個程度しかない(-出典、吉原「生体内における造血幹細胞の動態」)が、強い放射線照射によって造血機能を完全に破壊されたマウスの実験ではたった一つの造血幹細胞が造血機能を再構築することが確かめられている。-出典、新井 文用「造血幹細胞」 『幹細胞の分化誘導と応用』エヌ・ティー・エス、2009年、pp.62-71
- ^ ニッチにおいてそのほとんどが細胞周期のG0期(細胞分裂を行わない静止期)であり、静止期の細胞は抗がん剤に対しても抵抗性があり、活性酸素などの酸化ストレスによるDNAダメージも受けにくい-出典、新井 文用「造血幹細胞」 『幹細胞の分化誘導と応用』エヌ・ティー・エス、2009年、pp.62-71
出典
- ^ a b c d e f g h i j k 新井 文用「造血幹細胞とニッチ」『Annual Review血液2009』中外医学社、2009年、pp.9-17
- ^ a b c d e f 新井 文用「造血幹細胞」 『幹細胞の分化誘導と応用』エヌ・ティー・エス、2009年、pp.62-71
- ^ a b c d e f g 阿部 達生 編集『造血器腫瘍アトラス』改訂第4版、日本医事新報社、2009年、pp.34-36
- ^ a b 山崎 聡、中内 啓光「ニッチシグナルと造血幹細胞制御」『Annual Review血液2010』中外医学社、2010年、pp.7-10
- ^ 吉原 宏樹、須田 年生「生体内における造血幹細胞の動態」『Annual Review血液2010』中外医学社、2010年 、pp.1-5
- ^ a b 勝見 章、直江 知樹「造血器腫瘍と幹細胞ニッチ」赤司浩一編『癌幹細胞』医歯薬出版、2009年、
- ^ 長澤 丘司、尾松 芳樹、杉山 立樹「造血幹細胞のニッシェと造血調節」『Annual Review血液2012』中外医学社、2012年、pp.1-8
- 1 造血幹細胞ニッチとは
- 2 造血幹細胞ニッチの概要
- 3 相互関係
- 4 参考文献
- 造血幹細胞ニッチのページへのリンク