COMT阻害薬
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中枢外に存在するドーパミン代謝経路の酵素であるカテコール-O-メチル基転移酵素 (COMT) を阻害する薬剤である。末梢でのレボドパ分解を抑制して中枢への移行性を高めるための薬剤であり、レボドパとの併用のみで用いられる。エンタカポン(商品名:コムタン)およびトルカポンが開発されているが、トルカポンは致死的な肝障害の副作用が見られたため、現在米国以外では使用されていない。日本ではエンタカポンが2007年1月に承認されている。ウェアリングオフ現象の改善に有効であるが、ジスキネジア、精神症状の増悪が認められることがある。
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COMT阻害薬
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「カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ」の記事における「COMT阻害薬」の解説
COMTは生理活性を持ったカテコール類を、不活化する方向に作用するため、しばしばCOMTの阻害が試みられてきた。そのような中で、様々なCOMT阻害薬が開発されてきた。 例えば、カテコールアミン類の調節が疾患により損なわれた場合に、幾つかの医薬はCOMTを標的としてその活性を変化させ、カテコールアミンが供給されるようにしている。カテコールアミンの前駆体の1つで、パーキンソン病の症状を抑えるために使用するレボドパは、COMTの基質の1つであり、レボドパが血液脳関門を突破する前に、末梢のCOMTで代謝されて不活化される。すなわち、末梢のCOMTがレボドパを無効にしてしまう。そこで、末梢のCOMT阻害薬であるエンタカポンをレボドパと同時に投与する事で、COMTからレボドパを保護し、レボドパの脳への移行性を向上させることにより、レボドパの作用持続時間を長くする。 また、末梢のCOMT阻害薬としては、他にフロプロピオンも存在する。ただフロプロピオンはセロトニンに拮抗する作用も有するなど、単純なCOMTだけの阻害薬ではない。ヒトにおいて、フロプロピオンは十二指腸周辺など特定の場所に強く作用する事が知られており、オッディ筋や尿路の鎮痙を狙って投与される場合がある。すなわち、肝胆膵疾患には、胆管からの胆汁や、膵管から膵液を、十二指腸へ流れ込み易くする目的で投与する。同じく、尿路結石が存在する場合には、排尿に伴って尿路結石が体外へと排泄され易くする目的で投与する。
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