5段式ブースター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/27 23:18 UTC 版)
「スペースシャトル固体燃料補助ロケット」の記事における「5段式ブースター」の解説
2003年のコロンビア号空中分解事故が発生するより以前、NASAはSRBを従来型の4段式のものから5段式のものに増強するか、あるいはアトラスVやデルタIVで培われた技術を流用した液体燃料ロケットに改めることを検討していた。5段式SRBは、現行のものにわずかな改良を施すだけで国際宇宙ステーションに今よりさらに9.1トンも多くの物資を搬送することができ、また機体に異常が生じた際の「発射基地帰還中止」や「大西洋横断中止」などの危険をなくし、さらに「ドッグ・レッグ(犬の足のように曲がった)操作」と呼ばれる上昇の途中で軌道を曲げる操作をすることにより、ケネディ宇宙センターからシャトルを極軌道に乗せることができるようになる。しかしながらコロンビア号事故により5段式SRB計画も棚上げとなり、残されたディスカバリー、アトランティス、エンデバーの3機の軌道船も、2010年の国際宇宙ステーションの完成とともに退役することとなった。 2009年9月10日、ユタ州の砂漠にあるATK社の試験場で、アレスI ロケットの一段目に使用される5段式SRBの燃焼試験が行われたが、オバマ大統領がコンステレーション計画の中止を表明したことにより、アレスの開発も無期延期となった。 後述のスペース・ローンチ・システムの初期の形態(ブロックI)では改修型が装備されることが決定されている。
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