きかい‐カルデラ【鬼界カルデラ】
鬼界カルデラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/19 20:07 UTC 版)
鬼界カルデラ(きかいカルデラ)は、薩摩半島から約50 km南の大隅海峡にあるカルデラ・海底火山[1]。直径は約20 km[2]。薩南諸島北部にある薩摩硫黄島、竹島がカルデラ北縁の外輪山に相当する。カルデラ中央海底には、単一の火口に由来するものとしては世界最大規模の溶岩ドームがある[3]。溶岩ドームからは現在も火山性ガスの気泡が噴出しており[2]、地下にはマグマ溜りが存在すると考えられている[3]。薩摩硫黄島はランクAの活火山に指定されている。
注釈
- ^ 資料によっては6300年前と記載しているものがある。これは、放射性炭素年代測定で暦年補正を行っていない場合の年数である。西日本、特に九州の先史時代から縄文時代初期の文明も、この噴火で絶滅したと考えられている。また、食料を求めて火山灰の無い地域へ移り住み絶滅を免れたとする説もある。
出典
- ^ “鬼界カルデラ総合調査<研究紹介<海域地震火山部門<JAMSTEC”. www.jamstec.go.jp. 2022年2月15日閲覧。
- ^ a b c d 「鬼界カルデラに特大の溶岩ドーム 超巨大噴火後に形成か」朝日新聞デジタル(2017年3月31日)2020年8月18日閲覧
- ^ a b c d 「海底巨大火山 浮かぶ全貌/鬼界カルデラ、マグマを調査」『日本経済新聞』朝刊2020年8月6日(サイエンス面)2020年8月18日閲覧
- ^ 山田昌樹、藤野滋弘、王宇晨、楠本聡、前野深、佐竹健治「[講演要旨]徳島県田井ノ浜の沿岸低地で見つかった鬼界カルデラ噴火による津波堆積物と数値シミュレーション」(PDF)『歴史地震』第35号、歴史地震研究会、2020年、276頁、2021年10月31日閲覧。
- ^ 巽好幸; 鈴木桂子; 松野哲男; 市原寛; 島伸和; 清杉康司; 中岡玲奈; 中東和夫 et al. (2018-02-09). “Giant rhyolite lava dome formation after 7.3 ka supereruption at Kikai caldera, SW Japan”. Nature Scientific Reports. (Nature Publishing Group) 8 (1): 1-9. doi:10.1038/s41598-018-21066-w 2018年2月9日閲覧。.
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- ^ 藤原 誠、鈴木 桂子「幸屋火砕流堆積物及びその給源近傍相のガラス組成と堆積様式」『火山』第58巻第4号、2013年、489-498頁、doi:10.18940/kazan.58.4_489、2019年11月21日閲覧。
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- ^ “Question #5960”. 火山についてのQ&A集. 特定非営利活動法人日本火山学会. 2007年5月18日閲覧。
- ^ 「鹿児島湾の特異性」『九州山岳 第2号』[要ページ番号]
- ^ 藤本雅太郎「松本唯一先生の論文『九州の四大カルデラ火山』を読む」『熊本地学会誌』第146巻、熊本大学、2007年11月、2-8頁、ISSN 0389-1631、NAID 110006428861。
- ^ 『火山灰は語る』「Ⅳ 富士テフラの間から発掘された九州の巨大噴火」163頁-208頁
- ^ 鬼界海底カルデラ内に巨大溶岩ドームの存在を確認
- ^ 滝沢秀明の火山探検紀行 巨大カルデラの謎に迫る
- ^ [1]
- ^ 巨大海底火山「鬼界カルデラ」の過去と現在(海洋研究開発機構 2022/04/28)
- ^ “日本ジオパークに栗駒など3地域 世界への白山手取川推薦見送り”. 47NEWS (時事通信). (2015年9月4日) 2015年9月5日閲覧。
- ^ “三島村・鬼界カルデラがジオパークに 認定の報に大きな拍手”. 『読売新聞』. (2015年9月5日) 2015年9月5日閲覧。
- 1 鬼界カルデラとは
- 2 鬼界カルデラの概要
- 3 調査研究史
- 4 参考文献
- 5 外部リンク
鬼界カルデラ(きかいカルデラ)
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「カルデラの一覧 (日本)」の記事における「鬼界カルデラ(きかいカルデラ)」の解説
薩摩半島と屋久島の間の直径約20×17kmの二重のカルデラ。約9万5,000年前と約7,300年前の火山活動で形成された。約7,300年前の噴火では鬼界アカホヤ火山灰、幸屋火砕流などを噴出し、火山砕屑物の総噴出量は170km3に及んだ。竹島および硫黄島はこのカルデラの外輪山にあたり、硫黄島には側火山にあたる稲村岳と活火山の硫黄岳がある。
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