順序の起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:44 UTC 版)
天動説の太陽系モデルでは、七曜は地球から見た角速度が速いものほど地球に近く、月・水星・金星・太陽・火星・木星・土星の順に並んでいると考えた。曜日の並びは、土星を初めに逆順に2つ飛ばし、または月を初めに正順に3つ飛ばしと言える。曜日の並び順が現在の形になった経緯が不明で、『ローマ史』を著したカッシウス・ディオは曜日の順番の起源について「テトラコルド説」と「プラネタリーアワー説」の2つを挙げている。 後者の説によると、古代エジプトの七曜は1曜が1日ではなく1時間ごとに地上を守護する「プラネタリーアワー」と考えられた。プラネタリーアワーの順序は、地球から最も遠い土星に始まり、内側へと進む。ちょうど24時間後に当たる翌日の第1時間目の守護星は、3つ前あるいは4つ後の太陽となる。以下、順に土星・太陽・月・火星・水星・木星・金星、そしてまた土星が各日の第1時間目の守護星になる。第1時間目の守護星は、同時に当日一日の守護星ともされ、その日は守護星の名で称するようになる。ここに現在の曜日の順序が定まる。これはローマ時代の推測で、曜日の起源は当時すでに忘れられていたほど古く、実際にこのように順番が定まったか否かは不明である。1日を24時間に分割することは紀元前1400年ごろのエジプトから始まったが、曜日自体はそれ以前から存在していたこと、エジプトは10日を単位とする独自の週が別にあり改めて7日制の週を作り出す必要性に乏しいこと、などからこの説が史実とは考えにくい。現代の通説では月相による朔望月を4分割して7日ごとに休日を置いたバビロニアの暦制が関係しているとして、太陽暦だったエジプトではなく、バビロニア起源と考えられている。
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