鉄の橋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/30 14:34 UTC 版)
「アイアンブリッジ (橋)」の記事における「鉄の橋」の解説
アイアンブリッジは、金属製の最初の大橋として「技術と建築分野の発展に大きな影響を与えた」。 1781年に開通した鉄の橋の成功は、その後の架橋資材の選択を開拓し、18世紀末から19世紀初頭にかけて多くの鉄の橋が建設された。 1786年、政治思想家でかつ博識であったトーマス・ペインは、橋に鉄を使用する建設の実例に模型を作成し、翌1787年、パリの科学アカデミーとイギリスの王立学会に提示した。ペインは続いて支間 90フィート (27 m)、高さ 5フィート (1.5 m) のリブ(アーチリブ)4本を製作し、重さ3トンのリブを組み立てた。これに次いでペインは、5本のリブを持つ支間 110フィート (34 m) の橋をパディントンのパブリックハウス(ヨークシャー・スティンゴ(英語版))に建てたが、それは架設ではなく単なる展示であり、1年後には解体された。 1793-1796年、サンダーランドのウィアマス橋(英語版)(サンダーランド橋)が、支間長 236フィート (72 m) で、石造の橋の迫石の代わりに、迫石に少し似た鋳鉄製の箱形により構築された。この橋にはロザラムの鋳造所に送り返されたペインの壊された橋の部材が使われたともいわれる。 1795年のセヴァーン川の大洪水により、アイアンブリッジを除いて付近の橋はすべて壊された。ビルドワスの中世の橋は、1795-1796年、トーマス・テルフォードにより鋳鉄製の橋に架け替えられた。テルフォードは当時シュロップシャーの公共工事の測量士であった。置換されたテルフォードの橋の設計は、3本のアーチリブの構成により、支間 130フィート (40 m) という長さにも関わらず、必要とした鉄の量は170トンであり、アイアンブリッジの378トンのおよそ半分であった。鋳鉄製のビルドワス橋は1906年まで存続した。テルフォードは次いで一連の鋳鉄製の橋を設計しており、1812-1815年に建設されたクライゲラヒー橋(英語版)は、スコットランドに現存する最古の鉄の橋として知られる。 コールポート橋(英語版)は、セヴァーン川の洪水の後、1799年に3本の鋳鉄製アーチリブに木製の橋床を施して架橋された。その1799年に架けられた最初の鋳鉄の橋は、リブの破損により1818年にその部材の一部を使用して再建され、現在も存続している。 ウィアマス橋(英語版)(1793-1796年) テルフォードのビルドワス(英語版)橋(1795-1796年) テルフォードのクライゲラヒー橋(英語版)(1812-1815年) コールポート橋(英語版)(1818年再構築)
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