転写単位
転写単位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 07:40 UTC 版)
ヒトアデノウイルスEには転写単位が17個あり、それぞれが1から8個のタンパク質遺伝子を含んでいる。またそれぞれの転写単位から選択的スプライシングによって複数の異なったmRNAが生じる場合もある。 E1A, E1B, E2A, E2B, E3, E4の6つの転写単位はウイルスの増殖サイクルの初期に順次転写される。ここに存在する遺伝子から翻訳されたタンパク質は、主にウイルスゲノムの複製や転写の制御と、宿主の感染応答の抑制に関与する。 転写単位L1-L5は増殖サイクルの後期になって転写され、主にウイルスのカプシド形成に関わる。これらは単一のプロモーター領域で制御されており、ひとつの転写開始点から転写を開始し、下流にある5つの転写終結点のいずれかでランダムに転写終結して5種類のmRNA前駆体を生じ、さらに選択的スプライシングによって様々なタンパク質をコードするmRNAになる。
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