足利事件との関係性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 09:33 UTC 版)
「西の飯塚、東の足利」と言われてきた通り、本件と足利事件の両事件はMCT118型検査法によるDNA型鑑定が同じ時期に同じ方法で、同じ鑑定技官によって実施されたという共通性は認識されていた。 2008年10月16日、足利事件の再鑑定が行われる旨の報道がされた。その12日後の10月28日、本件での久間の死刑が執行された。2009年6月4日、足利事件で服役中の菅家利和が最新のDNA型鑑定などによって事実上の無実釈放となる。足利事件は、当時の123塩基マーカーで計測したMCT118型の鑑定結果を、アレリックラダーマーカーで再計測したところ、犯人と菅家のDNA型が一致しないことが明らかになったものであった。それに対して、本事件は、第二審でアレリックラダーマーカーで検証されているほか、新たに開発されたTH01型とPM型の検査法(2万3000人に1人の精度)によって久間所有の車の血痕と被害者のDNAが一致したとの結果が出ている点で異なる。足利事件ではDNA型がほぼ唯一の証拠であり、その証拠力が最大の争点となったが、本事件では複数の状況証拠が存在し、血液型とMCT118型の一致は「決定的な積極的間接事実とはなりえない」と判示されている点でも異なる。また、足利事件は、日本弁護士連合会が支援する再審事件であったが、本事件の再審請求は日弁連によって支援されておらず、2014年3月31日の再審請求棄却決定時に日弁連会長が決定を容認できない旨の声明を出したに止まった。
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