起源と末裔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:50 UTC 版)
オホーツク文化には大陸系文化の影響が明確に認められ、同文化のアムール流域靺鞨族の直接移住説をはじめ多くの大陸起源説、影響説が提出されている。 オホーツク人の系統については、文献と考古学的証拠が少ないことから論議があった。現在のところ、大陸からの直接的な移住者が形成したものではなく、鈴谷式土器の時代(紀元前1世紀から紀元6世紀)から樺太に住んでいた人々の中から生まれた文化で、下って現在のニヴフ人につながるとする説が有力である(外部リンク参照)。他に、靺鞨同仁文化のような大陸の文化や、古コリャーク文化、トカレフ文化のようなオホーツク海北岸の文化との類似性が指摘される。 オホーツク文化は、後期に擦文文化の要素を取り入れるようになった。トビニタイ文化の時代に擦文文化の要素はさらに強くなり、両方の文化要素の混在が見られるようになった。また、後のアイヌ文化の中には、熊の崇拝のようなオホーツク文化にあって擦文文化にない要素がある。そのため、この方面のオホーツク人は、擦文文化の担い手とともにアイヌ文化を形成したと考えられている。アイヌは和船のような構造船(イタオマチㇷ゚)を使っていたと推察されるが、これもオホーツク文化の影響ともされる。 最近の研究によると、アイヌの起源とアイヌ語の拡散に、オホーツク文化が大きな影響を与えたとされる。
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