販売・流通
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/24 07:41 UTC 版)
概要の項で挙げたメリットやVHSソフトに比べて流通コストが安い(メディア製造コストが格段に安い、パッケージを小型軽量に抑えられ輸送コストや陳列在庫スペースを節減できる、外国映画の字幕版と吹き替え版を同じパッケージで兼用できるなど)こと、VHSでは出来なかった新しい機能を搭載した(例えば日本語で制作された作品であっても聴覚障害者向けに日本語の字幕を収録し再生の際にプレーヤーで字幕の有無を自由に設定できるので、DVD-Videoは福祉の面でも優れている)ことなどにより販売本数が増加した。全世界では『ファインディング・ニモ』が2800万本、日本国内では『千と千尋の神隠し』が222万本(オリコン調べ)を売り上げて歴代トップとなっている。 一方、複製や海賊版製造のしやすさから違法な海賊版DVDを製造・販売する業者・個人の摘発が後を絶たない。 2000年頃からレンタルビデオ店でDVDの貸し出しが始まった。またオンラインDVDレンタルという新たなビジネスモデルも登場した。 製造コストの低下により雑誌などの書籍にDVD-Videoが付属することが多くなった。 日本国内では、再販売価格維持制度に縛られる書籍や音楽CDなどと異なり、DVDは値引き販売が可能である。ECサイトでは、主に新作ソフトで25%前後の値引きをしている店舗がある。 2003年頃から、日本では音楽CD(シングル・アルバム)にプロモーションビデオ等のDVDを付属した商品が登場した。2004年に公正取引委員会が『CD+DVDの形態は再販制度の対象外である』という通達を出したため、主にECサイトで値引き販売が行われている(値引率はDVD単品に比べて低い)。値引き後は、CDのみの同一製品と価格差が僅かであるため割安感があり、CDのみの同一製品に比べて、よく売れる傾向にある。海外でも同様の商品が見られる。 オリジナルビデオの一部の作品にDVDドラマ、DVDアニメが少数ぐらい用いられることがある。 映画の公開から数ヶ月後にはDVDが発売・レンタル開始されるため劇場に足を運ばない人が多くなり、映画興行収入が低下した要因のひとつになったと言われている。また2000年代半ばにはDVDの総売上も低下傾向となった。 2000年代後半になって、動画共有サイトやネット配信や第3世代光ディスク(Blu-ray Disc・HD DVD)が登場し、徐々にDVDを置き換えるのではないかと言われているが、2008年現在の時点ではDVDの比率が圧倒的である。また本記事で述べた通り、1996年に発売された最初期のDVDプレーヤーでも再生できるなど幅広い機器での再生互換という、Blu-ray DiscやHD DVDには無い特徴があり、現在でも学校や地域の行事、子供の成長記録、結婚式などを収録した映像の配布(販売)、アダルトビデオ用メディアとして、DVD-Videoは根強い需要がある。[独自研究?]近年は、家庭用BDレコーダー視聴環境の普及が進んだのに対して、カーナビゲーションなどの車載型プレイヤーは、依然としてDVDが主流である事などから、『シャーロック・ホームズ』『ハリー・ポッターと死の秘宝』『アナと雪の女王』など、Blu-rayパッケージに同内容のDVDを添付した販売形式を取る映像ソフトも見られる。 2000年代後半以降、RipGuardを採用しているメーカーが増えてきている。そのため、一部の古いDVDプレイヤーやパソコンでは正常に再生できない場合がある。
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