聖ゲルマヌス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 21:47 UTC 版)
ブリタンニアへ来たガリアの司教オセールの聖ゲルマヌス(英語版)の聖人伝。ヴォーティガン王は、自らの娘と通じて(婚姻して)子をなしたが、このことを僧侶のゲルマヌスになじられると、娘をそそのかし、僧侶こそがその父親だ、と偽証させた。しかしゲルマニウスは動じず、その子にたいし、「そなたの父となってしんぜようぞ、坊よ。そしてカミソリとハサミと櫛を(お前が)もってくるまで、お前を手放すまいぞ。お前にはおまえの実父にこれらのものを渡す権利があるのじゃ」と言った。すると坊は、ヴォーティガンのところにいき「お父様はあなたです。私の髪を切ってください」と言った。王は赤面し、怒りをあらわに立ち去った(つまり、ブリトンでは、上述のように、男の子が一人前になると、元服の儀式として、父親による髪切りの典礼がおこなわれていたことがわかる。ウェールズの物語『キルフッフとオルウェン』でも、主人公がアーサー王に髪切りの儀式を願い出る)。
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