直接クームス試験陽性の追加検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/30 08:50 UTC 版)
「クームス試験」の記事における「直接クームス試験陽性の追加検査」の解説
不規則抗体 が感作していると予想されれば血球をDT解離して、解離液を検査する。 陽性のため血液型が判別できない場合は、モノクローナル抗体を使ったりクロロキン処理で抗体解離してから検査する。 また、自己抗体があると予想されればPEG吸収やZZAP処理した血球でこれを吸着し、残った血清で不規則抗体の有無を改めて検査する。不規則抗体がなければ輸血の際、適合血選択は必要ないが、あれば特異性を調べて適合血を選ぶ。 しかし3ヶ月以内に輸血を受けていた場合は患者血球を吸収操作に用いることはできない(輸血された血球が同種抗体を吸着してしまうため)。この場合は患者とABO同型(もしくはO型)、さらにRh、Kidd同型の赤血球を使用する。これをZZAP処理すればMNSやDuffyに対する抗体を吸着せず自己抗体を効率よく吸着できる。 その他、寒冷凝集素症候群(CAS)の場合は予備加温しながらの検査や4℃で自己抗体を吸収した検体を用いて不規則抗体の有無を改めて検査する。また、特発性寒冷血色素尿症(PCH)では補体のみが感作しており、4℃以上では反応しないので問題にならない。
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