爆破テロ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/16 13:58 UTC 版)
しかしカウントダウン終了直後、宇宙世紀0001年への改暦と同時に、ラプラスは突然に爆発、瓦解することになる。ラプラスの爆発は、マーセナス首相、及び各国代表、官邸要員や報道陣、さらに周辺警備をしていた連邦軍の艦隊を巻き込んで多くの犠牲者を出し、宇宙世紀への改暦を記念する筈だったセレモニーは、新世紀の第一歩を血で汚す最悪の事件となってしまう。 事件後、ただちに新政権を発足させた連邦政府は事件をテロと断定し、「リメンバー・ラプラス」のかけ声の下に反政府運動の徹底的な弾圧に乗り出した。テロを画策した分離主義組織はそれを支援する分離主義国家共々、連邦軍が有する強大な軍事力で根こそぎ殲滅させられた。宇宙世紀0022年に連邦政府が「地球上の紛争のすべての消滅」を宣言するまで続いた分離主義者との闘争は、結果的に連邦の国家的基盤を揺るぎ無いものとし、宇宙世紀へと移行した世界は地球連邦という統一政府の下に統べられるという歴史的パラダイムシフトを推進させることとなった(しかしこうして確立された体制は、後年官僚主義への傾倒によって政府体制の腐敗を招くことに繋がり、後の世にティターンズのような地球至上主義組織の台頭、ジオニズムやコスモ貴族主義などといった反地球連邦主義を生み、多くの戦乱の誘因となっていく)。 その事件後の経緯のあまりの手際の良さに、テロ事件はリベラルなマーセナス政権の転覆を狙った連邦議会極右派による自作自演ではないかと実しやかに囁かれたが、大衆はありきたりの陰謀論と片付け、おおむね連邦政府のテロ対策を支持した。 物語の結末では、自作自演だとする陰謀論は真実であったという真相が明かされている。事件の首謀者はリカルド・マーセナスの息子で後に地球連邦政府第三代首相となるジョルジュ・マーセナスを筆頭とした保守派勢力であり、事件の目的はリベラル派であったリカルドおよび彼に近しい各国代表を分離主義者の仕業に見せかけ暗殺し、その濡れ衣を分離主義者になすり付けテロリストとして弾圧、地球連邦の権限を強めるという、3つの目的を同時に達成する言わば「一石三鳥」を狙った陰謀であったという。『機動戦士ガンダムUC』の本編では、その事実がリカルドおよびジョルジュの子孫である主要登場人物、リディ・マーセナスとその父・ローナン・マーセナスの心を苦しめることになる。
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