漆の精製に用いられた縄文編布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/30 18:57 UTC 版)
「編布」の記事における「漆の精製に用いられた縄文編布」の解説
縄文アンギンは「漆こし」にも用いられており、縄文時代晩期前半の中山遺跡(秋田県五城目町所在)や縄文時代後期から晩期の米泉遺跡(石川県金沢市所在)に出土例がみられる。米泉遺跡の出土例は編布の目がついた漆断片で繊維は残されていなかったが、京都工芸繊維大学の布目順郎名誉教授(当時)が顕微鏡で調べた結果アカソとみられる。また、中山遺跡のアンギンはカラムシ製であった。 縄文後期のカリンバ3遺跡(北海道恵庭市所在)の墓穴119号土坑から出土した赤漆塗りの櫛の付け根の部分から綿状の糸の痕跡が残されており、編み目の跡と想定される小さな直線上の点が確認され、東海学園女子短期大学の尾関清子によれば、漆塗りの下地作業の一つとされる「布着せ」に用いたものとみられる。
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