歴史的な製造法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 14:57 UTC 版)
中東の草木、塩生植物、スコットランドの昆布、スペインの海藻のようなナトリウムが豊富な環境で育った植物の灰から抽出されていた。これらのナトリウムが豊富な植物の灰は、炭酸カリウムが得られる木材の灰と異なっていたため、ソーダ灰(soda ash)として呼ばれるようになった。これらは19世紀初頭までヨーロッパおよび他の地域で行われていた。 湖水などに溶解した炭酸ナトリウムは、水の蒸発により析出し湖底で自然に採れることがある。これらの鉱物はナトロンとよばれた。エジプトの乾燥した湖等で得られ、ガラスの原料やミイラ製造に使用された。 炭酸ナトリウムの無水鉱物状態のものは非常にまれであり、ナトライト(natrite)と呼ばれる。タンザニアのオルドイニョ・レンガイ火山からも噴出する。過去にも同様の噴出はあったと考えられるが、地表では不安定で、水に浸食されている可能性がある。たとえばロシアのコラ半島では、炭酸ナトリウム、トロナ(Na3H(CO3)2・2H2O)、セスキ炭酸ナトリウム(Na2CO3・NaHCO3)の3種の鉱物形態で存在している。トロナ、セスキ炭酸ナトリウムは現在でも炭酸ナトリウムの原料として採掘されている。
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